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「ココ…うぐっ」

「いっ…!!」

目を覚ました瞬間ゴツンっと鈍い音がしておでこに強い痛みが走る。

「えっちょっと、なんで貴方が私の部屋に…!」

「ココが部屋から出てこないと皆が心配していたので…!」

「それは貴方の仕事じゃないです…!」

「すいませんでした…!!でも心配で…」

お互いにおでこを押さえながら痛みを堪えて言い合いをするなんて周りからみたらさぞかし滑稽だろう。
目尻に涙を浮かべながら王子は「大丈夫ですか?」とまだ私の心配をしていた。おでことおでこをぶつけただけなのだから問題ない、そう言おうとしておでこを押さえていた手を退けると額から赤い液体が少し垂れていた。

「(何故…)」

「う、わぁ!?血が!血が!!」

「痛くないので大丈夫です」

「うぅ…すいません、傷口みしてください」

「いやいいです」

私の言葉なんて聞く耳もたず、案外頑固だ。……顔、近い。

「大丈夫そうですね!…?どうかしました?」

「別に、なんでもありません」

stop|stop


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