鈍感。
アリトを一言で表すなら私は真っ先にこれが思い浮かぶ。他の人ならもっと別の事を考えるかもしれないだろうけど。
何故私が鈍感を思い浮かんだのかというと私がアリトの事が好きでアプローチしているのに全く気付いてくれないから。
「アリト、ハートランド2人で行こうよ!」
「めんどくせーよそれよりデュエルしようぜ!!」
結局ストレートに言ってるつもりなのにな、どうして伝わらないんだろ。
デュエルはデュエルで面白いからいいんだけど2人でハートランドに行ってみたい。
恋人じゃない年頃の男女だとやっぱり変に思われるだろうか。でもこの位ストレートに言わないと気付いてもらえない。(どっちみち伝わらなかったけど)
「アリト、私ってアリトにとってどんな存在?」
「あー………クラスメート?」
クラスメート。そうか、アリトからしたら私はただのクラスメートですか。
好きな人とかっていう言葉は端っから期待していなかったけどクラスメートって言われると思わなかったので結構ショックだ。
せめて友達って言ってよね。
「そう、」
「なんだよ、なんかあったのか?」
アリトは私がしょんぼりしたのに気付いたのか少し気にかけてくれたようだ。
だがしかし、君のせいだよ。
いつもの私なら、「誰のせいだと思ってるの!」位は言ってるはずのに、怖くて言えなかった。
ああ、私弱いなあ。