歓迎せよ、この恋の酒を/ちはや




今日は珍しい日だ。珍しく酒も持たずに、珍しく花などを見に来ている。
家に帰れば自分だけの華がいるというのに。だが、こういう風流なのも中々悪くはなく。その情景に酔う。優しさだけの世界に吐き気を催しながら、なおも酔うのだ。
「これはいかんな」
優しい世界は自分を歓迎しない、だが、その拒絶感が悪酔いさせるのだ。


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