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白の裏には黒があるけど黒の裏には黒しかない。
容易く染まれば後戻りができないソレは甘い誘惑。
淡い闇は白の光で取り込めるけど、闇が大きくなるほど白は濁る。
濁ってしまった白は果たして白と呼べるのか。
黒はすぐそこまで来ている。
鏡の映す白は果たして白か。
白とは、黒とは、・・・色とは何ぞや。
君はそこまで来ている。
鏡に映る僕は果たして僕か。
僕は立ち竦む。
目の前に立つ君は果たしてーーー
生まれたばかりの負の情は打消すように飲み込めばなかったことに出来るけど、肥大しすぎた黒は滲み出して僕は濁る。
いつか僕らは曖昧な灰色になれるだろうか。
それを認められるだろうか。
きっと貴方は、どれも認めてなどくれない。