Back to the ちゅーたつ!仮 (80
2012/09/25 23:19

「うーん‥頭痛い」

「あら‥ここは‥?」

久方ぶりに司馬師と蔡文姫が目を覚ました。

身を起こすなり、司馬昭が二人に飛びつく。

「あー良かった‥もし目覚めなかったら"魔術師、還らず"を再現してやろうかと思ってたよ〜」

「君、怖いこと言わないでおくれよ‥左脚が寒くなってきたじゃないか」

嘯きながら元就は空になった小瓶をごみ箱に放り投げた。

プチ肉まん一口で卒倒させる強力な睡眠薬を、これまた一息で気付けてしまう"なんでもなおし"らしい。

「二人とも具合悪いとこない?」

顔を覗き込む司馬昭に姉は気怠げに目を擦りながら答える。

「特には‥寝過ぎて頭痛いくらい」

対して常識人の文姫は一変した目の前の状況に当たり前だが困惑していた。

「あの、私は寝た覚えはないのですが‥えーと、元就様?」

首を傾げる文姫に元就がするっと近寄り、見るからにうさんくさい感じに笑いかける。

「やあおはよう蔡文姫殿。司馬家の娘さんは初めましてだったかな。これまでのかくかくしかじかは説明すると長くなるんだが‥結論から言うと私は君達の味方で、協力を頼めないかなと思ってる次第なんだけども」

元就に続けるように司馬昭が言葉を継ぐ。
「元姫や陛下や甄姫さんもやる気みたいだからさ、めんどくさいけど付き合おうよ。妲己倒せるんだって!」

「甄姫様がたも居るのでしたら‥」

彼女の説得に文姫はおずおずと頷いた。

‥しかし、姉の方は相も変わらず表情が険しい。

「‥肉まんは」

「えっ」

きょとんとする司馬昭と元就の眼前で、司馬師は人が変わったように勢いよく自らの膝を叩いた。

「私の記憶が確かならば私は肉まんを食べていたはずだが!口に出来たはずの肉まんをなかった事にして妲己を倒す戦いなど出来るものか!肉まん持ってこい!馬鹿め!」

「あの、姉上‥」

何か言い掛けて、しかし完全に圧倒されて後が続かない司馬昭相手にも司馬師は座り込んだまま床をばんばん叩いて自己主張をやめるつもりはないらしい。

「ううん、半兵衛から変わった子だと聞いていたけど中々予想以上だね‥」

溜息混じりに元就は頭を掻く。

「仕方ないな隆元、肉まんの残りを持ってきておくれ。兵糧の供出で戦力が増えるなら肉まんくらい安いものさ。その代わり作戦にはしっかり参加してもらうよ。肉まんで優雅なランチミーティングと決め込もうじゃないか」



師「肉まんマダー!?(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン」






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