Back to the ちゅーたつ!仮 (79
2012/09/25 23:18

曹丕率いる現時空組がイベント会場脱出を開始した頃‥。

「ぷはぁ!‥何すんだよぉ馬鹿め!殺す気か凡愚!メカクレ!擬人化モノズ!ギャルゲの主人公!」

「あわわ、ごめんなさい〜‥でもあまり罵倒されてる気がしな‥何でもないですうぅ」

背後から口を塞がれてもがいていた司馬昭は、解放されるなり振り向いて実行犯の隆元をぽかぽか叩いていた。
捕らえる勢いは大胆だった割に、対峙した途端隆元はされるがまま涙目になっている。

「ああ、こらこら、喧嘩するんじゃないよ」

騒ぎに気付いた元就が仲裁にはいるが、二人は銘々に言い分を主張しながら飛びついてきた。

「うわぁん父上ー」
「だって俺死にかけたんだよー!?」

「わかったわかった‥はぁ、まるで幼稚園児レベルだね‥」

大人げない(精神的な)チビッコを宥め、元就は二人を何やら怪しげな回線からハッキング中らしいノートパソコンの前に連れてきた。

「ほら見てごらん、喧嘩なんかしてる場合じゃないだろう」

渋々画面を覗き込むと、そこにあったのは大歓声を浴びる甄姫と貂蝉の姿。

「さっきの会場‥本当にゲリラライブやったんだ!?」

司馬昭は思わず身を乗り出し、画面を食い入るように見つめる。

「そのようだね。王子様の携帯GPS反応も首尾よく会場範囲から消えているし、目眩ましは見事成功だよ。あとは私が君達が冤罪で実は無実‥とでも情報を流せば騒動は驚くほどあっさり沈静化するだろうね」

音声は聞こえないが、画面の中で熱狂する観衆の熱い視線はステージ上の二人だけに注がれていた。

元就の指摘通り、その華やかさは曹丕達の脱出から視線を逸らせるには十分すぎるものだったようだ。

「いいかい二人とも。これは誰か一人の功績ではないんだ、私と君達と、王子様達と彼女達、みんなの努力が結実した成果だよ。まさにそれぞれが連携しあって三本の矢となった訳だね」

ふう、と元就は安堵したように息をつく。

「では我々も動こうか。なんたって私たちは埋伏の毒‥この策で一番の仕手だからね」

「父上すごいです!何だか声までどこかの魔術師に聞こえてきますよ、紅茶入りブランデー用意しますか?」

「あはは確信犯だからね‥あ、でも禁酒中だからなぁうーん」


厳島の英雄と呼んでおくれ、そして紅茶を一杯ry
元就を見ていると銀英伝を読みたくなります
いいですよね銀英伝。
個人的にはオーベルシュタインとフェルナーのドライな主従が好きです。




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