相互リンク御礼作文1(昭師百合
2012/10/13 17:08

※JIN様に相互リンクの御礼として贈らせて頂いた昭師百合作文
※たぶん現代
※姉妹はJKくらいでちょっとえっちい
※曹丕は他意のないただのえろ兄さん

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「お前達に見せたい物がある」

泊まり込みの仕事から帰ってきた司馬懿は愛娘二人にそう言って車のトランクから大量の紙袋を運んできた。

リビングに並べられたのはぎゅうぎゅうに詰め込まれて膨らんだ紙袋。

大体にお高いブランドショップのロゴが輝いている。

「曹丕様に押し付けられたのだ‥曹丕様と甄姫様のいらない服、バッグ、靴etc‥買っただけで満足した未開封新品ばかりらしいが」

仲良く並んできょとんと瞬きする姉妹に司馬懿は袋の山を差し出しながら続ける。

「欲しい物があればやるからリサイクルショップに出して代わりにファーファの限定ドバイ粉を買って来いと野暮用を命じられてしまってな‥好きに見るといい」

人使いの荒い曹丕には苛々する、だがしかし娘は可愛い。

司馬懿の表情は片や引きつり片や緩み、ちょっとシュールなことになっていた。

「こんな沢山良いんですか?」

「ああ、だが服は着て確かめなさい。甄姫様はサイズも見ずに大人買いしているらしいからな」

「わーありがとうございます父上!」

はしゃぎながら司馬昭が袋から何気なく一着のワンピースを引っ張り出す。

「‥‥わー‥」

両手で肩先をつまんで広げてみるが、露出がワンピースのそれじゃない。

司馬師は興味深そうに向こうが見えそうな薄手の生地を眺めているが、対する司馬懿は妙な居心地の悪さに襲われていた。

別に彼が買ってきて娘に着せようとしてるわけでもないのだが‥。

しかしはっと我に返った司馬懿は物凄い速さでワンピースを取り上げ袋に御返品のうえ、感情を抑えた低い声で告げた。

「二人は部屋に行って、ちゃんとカーテンを閉めた上で試着してくるように」

はぁい、と気のない返事を返しながら立ち上がる二人に、彼は未練がましく更に念を押す。

「必要以上に露出するような服など父は認めんからな!!」

「解ってますよ‥」

「父上はほんとに心配性なんだから」

娘達は振り返り、焦る司馬懿に苦笑を見せていた。



「うーん‥どれ選んでも父上NG食らいそう‥」

部屋に籠もり、姉妹による服の品評会が始まったわけだが‥。

出す服が端から司馬懿チェックに引っかかりそうな物ばかりだ。

「この白いドレスとか姉上に似合いそう‥お退きなさい!って感じで」

「‥背中が開きすぎでとても着られない」

司馬昭が手にしたドレスを司馬師の身体に当ててみせた。

サイズは十分だが指摘通り背中は腰近くまで露出している。

服の上から当てられただけなのに恥ずかしくなりそうだ。

これを着た姿を父上が見たら変な悲鳴をあげるだろう。

「じゃあこっちはどうです、私の虜になりなさい!みたいな」

司馬昭はすかさず別のドレスを姉に合わせる。

濃紺を基調にファーをあしらったシックなデザインだが司馬師は人魚を思わせる優美な裾を摘んで溜息混じりに呟いた。

「このスリットは‥さすがに‥」

大胆すぎる身体の前後に入ったスリット。

一目で父上が卒倒してしまいそうだ。

「甄姫様の服は綺麗だけど大人すぎる‥私は着ない」

そう言って司馬師は妹に横顔を向け、バッグが詰まった袋を覗きだしてしまった。

「えー‥姉上似合うと思うのに」

「似合う服と着たい服が必ず一致するとは限らない」

振り向くこともせず、司馬師はしれっと司馬昭の言葉を却下する。

(少なくとも、"俺が着て欲しい服"とは一致するんだけど)

むー、と口を尖らせながら司馬昭は心中で独語した。

姉の審美眼はかなり高い水準で厳しいのだが、どうあっても自分をその目で計る気はないらしい。

いつでも無難な彼女はちょっと勿体ないし、もどかしい。

調子のいい妹はそんな物足りなさから一計を思いつき、ぶりっこみたく両手で口元を隠し、わざとらしく首を傾げた。

「司馬師ちゃん少しくらい冒険してもいいのよ?昭ちゃん選んであげる」

「余計なお世話」

「ぶー!姉上ノリが悪いですよう」

無愛想な姉に拗ねるようにむくれた司馬昭はくしゃくしゃ髪を掻きながら司馬師に冒険させるための服を漁り始める。

とうの司馬師は気にした様子もなく、このおサイフ可愛い‥なんて呟いている。

「‥あ!」

不意に妹が興奮気味の声を上げた。

「なにこれすご!姉上着てみて!」

司馬師が顔を上げるより早く、司馬昭は手にした服ごと勢いよく彼女に飛びついた。

「?‥‥って、これを?」

妹を受け止めて仰け反った身を起こすと、二人の身体に挟まれたとんでもない服が司馬師の目に飛び込んでくる。

思わず絶句する彼女に司馬昭は目をキラキラさせて断言した。

「絶対似合いますよ、アラビアン姫君って感じで」

「なっ‥姫君はこんな服着ない‥」

司馬師は妹を押し退け、ふるふる激しくかぶりを振る。

事もあろうに司馬昭が勧めてきたアラビアン姫君服は腕、肩、太腿どころかおへそまで露わな代物。最早ドレスというより水着に近い。

「それにこれ‥お前ほど大きくないはずの私の胸だって入りきらないだろ‥!」

らしくもなく動転した司馬師は司馬昭からチューブトップを取り上げて自ら胸元にあてがってみせた。

言葉通り、服の上からでも胸に比して布地の面積が足りてないのが一目瞭然だ。

「えー、そこがいいんじゃないですかぁ!下乳!」

しかし司馬昭はそんな胸元を指差して悪戯っぽく笑う。

むっとした表情の姉に妹はさらに力説した。

ぐぐっと近寄る身体はぴったりくっつきそうで、司馬師は掌で胸を隠したまま、また少し後ろに反ってしまう。

「姉上にこそこういうすっごいの着て欲しいんですー姉上いっつもモノトーンで無難な感じなんだもん、勿体ないですよ。こんなに可愛くて美人なんだからもっともっと女らしい服着て、綺麗でいるべき!絶対そう!」

そのまま更に詰め寄り、退き気味な司馬師の目の前で両手を合わせ、司馬昭は泣きつくような勢いで懇願した。

「お願いですよぅ、ここで試着して俺に見せてくれるだけでいいですから。姉上のお姫様姿見たいです‥昭ちゃん一生のおねがい」

気付けばうるうる、猫みたいなぱっちりした瞳が潤んでいるように見える。

(一生の願いは通算何度目だ‥)

司馬師は渋い顔をぷいっと背けたが、全く引く気のない司馬昭の熱い目線に堪えきれずちらりと彼女を見て、諦観たっぷりに肩を落とした。

「‥‥一度だけだからな‥」

小さい一言にも妹の表情は現金なくらい明るく変わる。

「まじで!?わぁぁありがと姉上!大好き!」

満面の笑みで司馬師にしがみつき、嬉しそうに頬を寄せてくる司馬昭。

屈託ない無邪気さが今はちょっとだけ憎たらしい。

(こんな顔されたら‥嫌だなんて言えない‥)

司馬師は妹に見られないよう斜め下を俯いて、困り切った顔で溜息をついた。





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