二代将軍による煩悩解放元日騒動
2012/10/13 16:43


※どうしようもないのは東西共通でした


こないだ言ってた新人さんたち
本家にも出番が早くくるといいね!

●徳川秀忠‥家康の後継者。
穏和な良い子を演じる内向型優等生。
父親がチートなので劣等感、「どうせ皆俺を凡庸って思ってんだろ!」な猜疑で劣等感と精神攻撃性がさらに倍。
幼なじみの碧海にだけ心を開いており感情を露わにする‥ある意味ヤンデレ?

●土井碧海(みなみ)‥秀忠付きの戦姫。
秀忠とは主従にして幼なじみだが実は腹違いの‥ムフフ。
八方美人な外向型優等生。
気難しい秀忠と付き合ってるだけあって心理戦無双。その他も戦以外は高スペック。
多分秀忠に対してMっ気があると思う。



「あけましておめでとうございます。徳川家康が子・秀忠です。徳川家次期当主‥ひいては次代将軍として、この年の始めを祝福し今年一年の安泰と息災を願う所存です」

「‥ありがとうございます。明日の家臣への挨拶もそんな具合でお願いします」

「‥わかった」

「普段はあの戦姫がいないと役に立たない凡庸だというのに今日は珍しくご立派ですね。お父上は四十路の色気とさながら悪のカリスマとでも言わんばかりの存在感を示しておられるのに若君ときたら戦でやらかしてばかり‥徳川のドジっ子属性はあの電波魔女で間に合っているのでさっさと覚醒するか更に落ちて凡庸以下の雑魚キャラになるかはっきりして頂けませんかね」

「聞こえているんですが」

「そうですか、失礼しました。総意過ぎてうっかり言葉になってしまったんでしょう」

「貴様、私が将軍になったら覚えてろ」

「若君、年明けからお怒りとは‥次期将軍に相応しからぬ心の狭さですねハハハ」

元旦から家康派の徳川家臣本多正純にイジられて秀忠はすっかり拗ねていた。

城の暗い寝室に籠もってふてくされている。

「何が総意だか、謀反人の息子のくせに」

「そんなに機嫌を悪くなさらないで下さいな」

隣に控える碧海が優しく微笑みかけた。

いつも通り‥な空気が流れているのは、秀忠の不貞寝が今に始まったことでないのに他ならない。

「せっかくのお正月にこんな場所で一人こもっているなんて勿体ないでしょう」

「別に、僕は人前に出たくないんだ」

ぷい、とそっぽを向くように寝返りで碧海に背中を向ける。
普段の「私」称も、敬語も何処かに行ってしまったようだ。

しかも突然子供っぽくなった口調には、わがままな若様然とした独特の強気さがある。

「ですが‥ご挨拶とか、ありますでしょう?次期将軍たる若君が慕って下さる方々を無碍にしてはよろしくありませんよ」

「関係ないね」

完全に意固地になっている。

「どーせあれだろ、挨拶だって向こうが自分の箔付けのためにやってるだけだ、僕が何言おうと聞いてないよ」

ぶつぶつと文句は更に続く。
普段大人しく振る舞う間に内に溜め込んでいたストレスがここぞとばかりに垂れ流しになっているらしい。

「では若君」

秀忠のすぐ近くににじり寄り、碧海はにっこりその顔を覗き込んだ。

「どうか碧海のわがままを聞いて起きて頂けませんか?碧海は初詣に行きたいのですが、このままでは暗い御寝所で元旦の日が暮れてしまいます」

秀忠が視線を持ち上げると、頭のすぐ隣に碧海の良く出来た容貌があった。

まるで拘束具と揶揄される軍装備のような徳川家専用の装束を、露出の高い薄着の上に羽織った姿だ。

またその倒錯的な姿が彼女には良く似合う。

「いいじゃないか、寝正月も文化だ」

寝返りをうつ気楽さで秀忠は碧海の腿に頭を乗っけた。

柔らかい素肌の暖かさは思わず頬ずりしてしまいたくなる。

「若君、お願いです。ご機嫌の埋め合わせは碧海が全て致しますから」

前髪や頬を撫でてやりながら、困ったように碧海が眉根を下げて言った。

「言ったな」

不意に秀忠が身を起こす。
その顔には意地悪い笑みが浮かんでいた。

不意に碧海の肩を掴むと、半ば乱暴に閨に押し倒す。

「ああ、いけません若君‥」

無遠慮に着物の中に入り込む手に碧海の熱っぽい囁きがこぼれた。
困惑でほんのり頬を染めた彼女は、何処か期待していたように微笑んだ。

「嫌がる割に嬉しそうじゃないか。うん、姫初めが済んだら外に出るよ」

よからぬ嗜虐心を掻き立てるような碧海の身体に秀忠は楽しそうに頬を寄せた。

「その代わりお前は今日一日このままで過ごせ。僕が汚した身体のまま人前に出て‥」

耳元に告げながら、首筋に痕を残す。

「ああ、そんな‥」

自身に科せられる背徳的な罰を想像して、碧海はぞくりと走る快感に腰を揺らした。

実はそういう趣味をお持ちな主君の悪戯には慣れていた‥が、当の碧海もその手の嗜好がめっぽうお好きな体質でいらっしゃった。



「秀忠様ー!家康様があなたのことお呼びよ!」

突然、ちょっと場違いな可愛い声が暗い寝所に響きわたった。

平等に健全な日光は思わず硬直した二代目主従も容赦なく光を差す。

「あ‥貴方は‥」

「きゃやだ‥ごめんなさい、続けてちょうだい!大丈夫よ、私が家康様にうまく説明しておくから!」

「ま、待て!このことは絶対に父上には‥‥!」

頬を赤らめたヴィヴィアンヌは、秀忠の制止を無視して走り去っていった。



「地下の懲罰房を一つ‥いや碧海の分も開けておきなさい‥‥全く、私がこまち無しの寂しい正月を過ごしている時になんて羨ましい良からぬことを‥」

「家康様もしたいの?なら私がしてあげry

「遠慮します相手がヴィヴィだと私が犯罪者になっちゃうんで」



多分二代目主従に牢屋は逆効果です

新年早々何やってんだか‥(´・ω・`)
とりあえず今年も宜しくお願い致します!




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