テメー朔兄さんディスってんのかと
2012/10/13 16:31
♪あいらーびゅーふぉーえばーあなーたーだけーのことー
こんな感じの性転換遙か小話。
最近戦国すぎて遙か全くやってなくて「全然ネタないよ」って言ったら「戦国で良いじゃん」って返ってきた。
‥‥‥‥。(´・ω・`)
「なー将臣ちゃん、ちょっとこれ持ってくれない?この端のピンクのハートん所」
「なぁにこれ?」
「いいからいいから」
「‥?」
ある日の昼休み、クラスの男子達がニヤニヤしながら将臣に小さな機械を手渡した。
両端にハートが付いた、何ともゴテゴテした玩具のようだ。
「な、ちょ‥何だよいきなりー‥」
「少しくらい付き合えって、ほらっ」
「うわ!」
間もなく、望も他のクラスメイトに小突かれるようにしながら連行されてきた。
「おぉ来た来た、春日トゥース!」
「それ止めろってマジ!」
ハイテンションの友人達に辟易しながらも、結局望も将臣と同じ機械の端を持たされることになった。
二人向かい合って、玩具をつまむ若干おかしい光景が完成する。
「よし、じゃあ将臣ちゃん30秒だけそのままで居てな」
「うん‥」
頷きながら玩具に視線を落とすと、何やら「計測中」とハート型画面が明滅していた。
「これって相性診断?」
「そうそう。俺の彼女に借りてさ、面白いほど当たるんだよ」
男子君は将臣に実に楽しそうな口振りで説明する‥が、望は完全にスルーされている。
(‥何かおかしい、アイツ俺を確信犯でシカトしてやがる)
不審を確信に変えた彼は隣の友人に耳打ちした。
(なぁ‥アイツ俺に何か恨みでもあんの?)
尋ねられた友達君は、話の途中で思わず吹き出した。
すぐに望に耳打ちを返す。
(そうだよ、アイツ将臣ちゃんに告って振られたんだ。まぁ‥そのおかげで今の彼女出来たんだけどさ‥将臣ちゃん可愛いけど空気読めねえだろ?ある意味酷い振られ方だったらしい。だから将臣ちゃんと付き合ってるお前も含むところがあんだろ多分)
(何でそこで俺にとばっちりが来るんだよ!)
つくづく巻き込まれ体質な自分にまたしても溜息をつきかけたが、友達君の更なる耳打ちでそれは容易く引っ込んだ。
(そりゃあアイツが同じく将臣ちゃんに振られた先輩の熱烈シンパだからだよ‥梶原先輩お前のことめちゃくちゃ詳しかったし絶対目ぇつけられてんな)
「え、ちょ‥朔ぅ!?」
「テメー梶原先輩呼び捨てとかディスってんじゃ(ry)」
脊髄反射もかくやの早さで反応した男子君だが、その言葉に被るように計測終了のアラームが鳴った。
「あっ終わった!」
「よーし将臣ちゃん、俺が見てあげるよ☆」
(このやろ掌返しやがって‥)
機械をいじる男子君に望が苛々と視線を向けた時‥。
「‥‥イラッ」
画面を覗く男子君の額にも青筋が浮かんだ。
「ねぇねぇ相性どうだった?」
無邪気にも男子君の腕に抱きついて画面を見ようと将臣は背伸びをする。
傍目にも間違いなく胸が当たっている。
自分で振っておいてなんて残酷な生殺し。
流石の望も男子君がちょっと可哀想になった。
「ねぇってばー」
「‥将臣ちゃん‥お幸せにっ‥うわあああん!!」
「きゃっ」
機械を将臣に押しつけて、男子君はそのまま教室を走り去ってしまった。
取り残された将臣は、望と一緒に画面を覗き込む。
小さな画面には、ハートをまき散らす白い教会の絵と、こんな文言が踊っていた。
『相性満点!友達なら恋が、恋人なら永遠の愛が芽生える確率100%!もしかしてとっくにラブラブ夫婦なのかな〜??』
+--+--+--+--+--+--+--+
「そんなこともあったなぁと思ってさ」
「あはは!あったあった!まさか、当たっちゃうなんてねぇ」
「玩具でも解るほどあの頃から俺達は相性良かったってことだな」
「‥もう、望のばーか」
不意に頬を染めて苦笑した将臣に、望は優しく微笑して手を差し出した。
「おいで、俺のキレイな花嫁さん」
「‥‥はい」
さぁ、あの日の白い教会が、今や遅しと愛し合う二人の訪れを待っている。
迷宮リメイク買った知日たんに「将臣さんと結婚」「朔が制服」って聞いたからカッとなってやった。
誰でもよかった訳じゃない、にょたおみさんだからこそやった。
後悔はしていない。
‥‥実を言えば学校の裏を牛耳る梶原先輩の手に落ちて弄ばれるにょたおみさんだって見たかったさ、本当は。
ちょ、朔先輩マジパネェッスよ〜(ノ∀`)
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