04
ベッドに沈んだ俺は、心地好いダルさを感じながら荒い呼吸を整える。
「はぁ…はぁ…」
「どうだ、初めて他人にイカされたのは。気持ち良かっただろ拓磨?」
ニイッ、と瞳を細めて俺が放った熱を見せつけるように舐めとる猛が視界に入る。
「…くっ」
目の前の男の手でイカされた事実を後になって認識し、羞恥で顔に熱が集まった。
「随分気持ち良さそうに喘いでたもんなぁ」
否定出来ないと分かっていても認めたくない俺は言い返す。
「…っ、誰が。あんなのただの生理現象だろ」
「そうか気持ち良かったんだな。じゃぁ次は俺の番だ」
人の話を聞かない猛を俺は睨み付けた。
「あぁそうだ。先言っとくとお前のソレは男を煽るだけだぜ」
くちゅ、と放ったばかりで敏感になっていたモノに猛の長い指が悪戯に絡まる。
「っあ…ぁ…」
軽く刺激されただけで俺のモノは再び頭をもたげてきた。
そして、身体が先程の行為を覚えているのか快感に震え、猛の触れている指先から疼くような熱が身体中を駆け巡る。
「はぁ…はぁ…ぁ…」
口から溢れる吐息が自然と熱を帯びてきた。
嫌だ。止めろ。
身体とは別に、自分以外の他人を拒んできた俺の心は、初めての事ばかりでこれ以上されたら自分がどうなるか分からない恐怖に襲われていた。
「ひっ…、やめ…あぁ…」
あり得ない場所に指を入れられ、異物感と苦しさで涙がボロボロと溢れ落ちる。
「ちっ、キツいな」
猛は萎えてしまった俺のモノに手を添え、刺激を与えながら中に入れたもう片方の指を動かす。
「ぃ…ぁ…ぁっ…ん…」
前と後ろを同時に弄られ俺はもう何が何だか分からなくなる。
痛いのか、苦しいのか、気持ち良いのか、もうごちゃごちゃだ。
そして、猛が中でクッと指を曲げた瞬間、俺の身体が過剰な程ビクリと跳ねた。
「ぁあっ!…ぁ…ふっ…」
「お前のイイ所はここか」
前を離され、そこばかり攻め立てられる。
もはや指が何本入れられてるのかも分からずただただ口からは意味を成さない甘い声が出る。
「…やぁ…ぁ…あっ…ん…」
次々と襲い来る快楽の波に、俺は助けを求めるよう目の前にある身体にすがりついた。
「はっ…ぁ、ん…んっ…」
「もういいか。俺もそろそろ限界だ」
ぐずぐずに溶けた秘所から指を抜き取られる。
「…ぁ」
指を抜いた場所はヒクヒクと疼き、俺は治まらない熱に困惑した。
「待ってろ。指よりイイもん入れてやる」
猛は一度起き上がると、着ていたシャツをベッドの下に放り、ズボンのベルトを外した。
全てを脱ぎ捨てた猛に俺はゴクリと息を飲んだ。
それはこれから起こる事への恐怖か期待か―。
覚悟はここへ来る前に決めただろ俺。
心が納得しなくても、昔からそうしてきたじゃねぇか。
両足の膝裏を持たれ、痛いくらい折り曲げられる。
猛に俺の全てが見られていると思うと恥ずかしさのあまり死にたくなる。
しかし、そんな事を気にしてられる余裕は今の俺にはまったくなかった。
いくら念入りに解されたとはいえ、ソコは本来何かが入るような場所ではない。
ソコへ猛のモノの先端部がぐっ、と挿入され指とは比べ物にならないほどの痛みと異物感に俺は襲われていた。
「くっ…はっ…ぁ…」
「っ、…力抜け」
片足を自分で持つよう言われ、手を離した猛が俺のモノを軽く抜く。
「あっ…ぁ…」
フッと力が抜けるのを感じた途端、ズンッと猛のモノが俺の中へ打ち込まれた。
「ひぁぁっ…っ…ぅ…」
「はっ、全部入ったぜ。分かるか?お前の中に俺がいる」
衝撃で離してしまった片足を猛に掴まれ、ゆるゆると中を掻き混ぜられる。
「…んっ…はぁ…待っ、て…」
自分の中に自分じゃないドクドクと熱く脈打つ存在を感じる。
「お前ん中すっげぇ熱い。動くたびに俺のモノに絡み付いてぎゅうぎゅう締め付けてきやがる」
獣のように瞳をギラギラさせ、男の色気たっぷりで囁く猛から俺は目が離せなかった。
「動くぜ」
「え!?まっ…っ、あぁっ…」
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