九琉学園小話6(京介×圭志+α)
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小話Y(京介×圭志+α)
◇◆◇
「…………」
ピタリと、右手に持つ圭志の箸が止まった。
むっと微かに眉を寄せ圭志はチラリと京介を伺う。
しかし、右隣に座る京介はそれに気付かず、静と宗太と話ながら箸を動かしていた。
「どうかしたのか黒月?」
圭志の行動にいち早く気付いた明が左隣から声をかける。
「いや、ちょっと…」
止まった箸の先には彩り野菜のフライドサラダなる、サラダが手をつけられずに鎮座していた。
「黒月先輩?」
向かい側にいた皐月も明の声に圭志の方を見る。
すると、話していた三人の視線も自然と圭志に向けられた。それをきっかけにして、圭志は覚悟を決める。
「……京介。口開けろ」
「あ?」
ザクッとサラダの中にあったソレに箸を突き刺し、圭志は説明も無しに、右隣に居た京介の口の中へとソレを放り込んだ。
「んぐっ、…っ、お前…」
「あと三つだ京介」
突然の圭志の強行にその場にいた面々は驚く。が、次には呆れた様な表情を浮かべた。
「黒月くん、いくら何でもそれは…」
「へぇ。黒月、セロリ駄目なんだ?」
「駄目っていうか、コイツはどう考えてもパセリと一緒で彩る為の飾りだろ」
ん。とセロリを刺した箸を京介の口元に運ぶ。その迷いのない行動に京介は肩を竦めた。
「ったく、しょうがねぇな」
あー、と口を開けた中へ圭志は二個目のセロリを放り込む。
そして、何事かと心配した他の面々は、ナチュラルにいちゃつく圭志と京介を目の前に呟くのだった。
「バカップルめ…」
end...
◇◆◇
九琉学園-小話Y-
日常の一コマを小話として配信。
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