九琉学園小話2(京介×圭志)

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小話U(京介×圭志)


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ぱさりと何かが頬を擽った。

「ん……」

腕の中に温かな温もりを感じながらゆっくりと瞼を押し上げる。

「圭志…?」

起きたのかと目を開けてみるが圭志はまだ眠っていた。

頬を掠めた圭志の髪。暖を求めて擦り寄ってきたのか圭志は俺の背に腕を回してピッタリくっついて、規則正しい寝息を立てている。

…ふっ、可愛いな。

ジッと目の前にある端整な顔を見つめれば、瞼が閉じられているせいか普段より少しあどけなく見える。

…その上、無防備。

腕の中ですやすやと安心しきった顔で眠る圭志に口元が緩んだ。

ソッと手を持ち上げ、圭志の顔にかかった髪を払う。

「圭志」

ひっそりと囁くように名を呼んで、壊れ物に触れるかの様に優しくその頬に指で触れた。

輪郭をなぞり、首筋、鎖骨とゆっくりと指を這わせていく。

「…んぅ、…きょー…すけ…?」

流石に圭志も気が付いたのか寝起きで掠れた声がすぐ側で発せられた。

「まだ早い。寝てて良いぜ」

「…んっ」

夢現なのか圭志は小さく唸ってまた寝息を立て始める。

「飽きねぇな、ほんと…」

無意識に、甘えるように擦り寄ってきた圭志を愛しげに見つめる瞳がそこにはあった。



(コイツだけは何があっても絶対手放せねぇ)


end...

◇◆◇
九琉学園-小話U-
恋人同士な二人で朝の短い一幕。唐突に甘い話を書きたくなったので小話として配信。

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