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京介は部屋に着くとノックも無しに部屋に入り、真っ直ぐ寝室に向かう。

ベットには圭志が携帯片手にだるそうに身を沈めてこちらを見ていた。

「圭志」

「本当に来たのかよ」

圭志は京介の姿を認めると体を起こし、口を開いた。

そんな圭志の元に近付くと京介は問答無用で圭志をベットに押さえ付け口付けた。

「…っ!?んんっ…んっ…」

圭志は引き剥がそうと京介の髪を掴んで引っ張るが逆に京介に後頭部を押さえられ離れられない。

その間にも口付けは深くなり息が苦しくなる。

「んっ…はぁ…っぁ…んんっ…」

唇をこじ開け、舌を絡めとられ、歯列をなぞられる。

口内の隅から隅まで味わい尽す様な激しさで、ぴちゃりと唾液を交わし圭志に反撃をする隙さえ与えない。

(…この野郎!!!)

相手の舌を噛んでやろうにもタイミング良く離され、こちらの力が抜ける一方で思考も霞がかってくる。

「…はっ…ぁ…ふっ…はぁ…っ」

京介の髪を引っ張る手から力が抜け、重力に従ってベットに落ちる。

「んっ…はぁ…はぁ…」

唇が離されても圭志は京介を潤んだ瞳で睨みつけ息を整えるだけで精一杯だった。

「圭志、ゲーム中に俺が言った事を覚えてるか?」

圭志の頬に右手を添え、親指の腹で圭志の唇をなぞって言う。


圭志はせめてもの抵抗とばかりに唇に当てられた京介の親指に噛みついた。

しかし、京介は痛みに顔を歪めるでもなくフッと笑うと圭志の弱点でもある耳朶を甘噛みして熱の篭った声を吹き込む。

「今夜、指一本動かせない状態にしてやる…」

「…っぁ」

言葉と共に熱い吐息を吹き込まれ圭志はふるりと身を震わせる。

その隙に噛まれた指を引き抜き、京介はベットの上に上がり圭志に覆い被さった。

「俺の事しか考えられねぇようにしてやるぜ」

圭志の足に自分の足を絡めて動きを封じるとドレスから着替えたのだろうワイシャツのボタンを左手で外す。

右手は圭志が暴れないよう圭志の両手を頭上でまとめて抑えているため使えないのだ。

服の下から表れた肌理細かい白い肌に京介は所有印を刻んでいく。

「…っは…ばか…やめっ…」

その度圭志はぴくりと反応を返す。

「アイツには付けさせなかったのか?」

何を、と聞かなくても京介の行動から分かった圭志ははっ、と弾む息を押さえ付けて言った。

「…付けさせるワケねぇだろ」

組み敷かれても尚、屈することのない瞳の強さで京介を睨み付けてきた圭志に、その答えに、京介は満足気に口端を吊り上げ笑った。


圭志は京介に片手で抑えられている両手に力を込め、振りほどこうともがく。

「…っく、この…やろ…」

(何で外れねぇんだ!!この馬鹿力!!)

しかし、上から抑えつけられているせいか、はたまた京介の力が強いせいかまったく外れない。

「こっちに集中しろよ」

意識をそらした圭志の胸に唇を寄せ、そこにある突起を口に含み舌で転がす。

「っ…ぁ…はっ…」

唇を噛み締め声を出すまいと堪える圭志に京介は質の悪い笑みを浮かべて、左手を圭志の下半身に滑らし布越しにやんわりとした刺激を与えてやる。

「んっ!!…ぁっ…ふっ…んんっ」

「声出せ」

「…はっ…だ、れが…んっ…っ」

すでに快感で潤み始めた瞳で睨みつけてもそれはただ、京介をあおる材料にしかなっていなかった。

「いいぜ、お前がその気なら嫌でも声を出させるまでだ」

京介は悪戯に刺激を与えていた左手で、圭志のズボンのベルトを引き抜くとズボンの中にその手を侵入させた。

「あっ…ば、か…やめっ…あぁっ…」

直接刺激を与えられ圭志は堪えきれず声を上げてしまう。

「まだまだこれからだぜ」

左手で圭志のモノを扱いながら京介は口付ける。

「…んっ…んんっ…っ…はっ…ぁ」

流されそうになる意識の中で圭志はなんとかこの現状を脱しようと思考を巡らせた。


しかし、いくら圭志が考えを巡らせようと快楽に素直な体は京介の愛撫に反応を示し限界を訴えてくる。

「っく…はぁ…ぁ…んっ…」

「辛そうだな、イきたいか?」

唇を離し、快楽に堕ちまいと眉間に皺を寄せ堪える圭志の耳元で京介は囁く。

「だ、れが…はぁ…ぁっ…」

圭志は体を震わせながらじろりと京介を睨み付け、荒い息の中言葉を紡いだ。

「くくっ…、やっぱお前最高。その表情たまんねぇ」

「…はっ…ぁ…ぁっ…んっ…」

京介は圭志のモノから手を離すとズボンを下着ごと下ろしてしまう。

そこから、すでに蜜を流し上を向いた圭志のモノが表れる。

「抵抗する割には感じてんじゃねぇか。なぁ、圭志?」

圭志のモノを指で弾いて京介は妖しく笑う。

「…っ、うる…せぇ…」

一度離した左手を再び圭志のモノに添え、京介は圭志の弱点である耳を攻めながら上下に激しく動かす。

「…ぅ…あぁ…ぁ…っく…」

「我慢せず俺の手でイけ」

ぴちゃりと耳に舌を這わせ、京介は酷く低い腰にくるような声を注ぎ込んだ。

その瞬間圭志はびくりと体を大きく震わせ、京介の手の内にあった圭志のモノが同時にどくり、と脈打った。

「―っ、ぁ…あぁっ――!!!」


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