02


心の平静さで言えば、未来へと着地していた圭志も出がけに京介から喰らった不意打ちのキスに心を乱されていた。しかし、こちらは京介が仕事に出かけてしまえば、後は家に一人と言う心を落ち着かせるには十分な時間があった。

「まったく…」

心臓に悪いと、圭志は一先ず自分を落ち着かせるためにキッチンにいた。
冷蔵庫の中身を確認して自分の昼飯と夜の献立を立てる。
他人の家という意識が強く、京介は家の中を見ても良いと言っていたが、不必要に家の中を見て回るのはやはり気分の良いものではないだろうと思って家の中の探索は止めておいた。ただ、圭志の、自分の部屋ぐらいならとキッチンを後にした圭志は朝、自分が目を覚ました部屋に入った。

部屋の中には一人暮らしの部屋という感じでベッドに棚、机に椅子、クローゼットと特に変わった物はない。気になるものといえば、机の上に広げっぱなしの書類やノートパソコン、仕事用の鞄だろう。きっと今の自分が見ても分からないものが多いだろうが。

クローゼットの中には何着かスーツが入っており、ネクタイも何種類か吊るされていた。ネクタイピンはきちんと小箱に納められていて、私服はまた別に分けて収納されていた。
とにかく整理整頓が行き届いた部屋であることは確かだ。

「ん?」

その中で圭志は本の詰められた本棚の前に立った。
一番上の棚は小説類か。二段目が漫画で、三段目が仕事に必要な本か。何種類か資格についての分厚い本や小難しそうな本が並んでいる。そして、一番下には雑誌類が。

「やたら付箋がついてるな」

一番下の段で、僅かに本棚からはみ出していた雑誌を何気なく引き抜いて見れば、それはどうやら旅行雑誌のようで。あちこちに付箋が貼られていた。

「国内旅行で三泊四日…」

有名所をおさえているのか、何処も日帰りではなく、連泊で行く場所のようだ。
そこでふと圭志は雑誌から顔を上げ、部屋の中をぐるりと見回す。
書類の広げられた机に歩み寄り、机の上に置かれていた卓上型のカレンダーで目を止めた。そのカレンダーには土日を含めて、赤丸が四つ。赤ペンで印がつけられていた。
今日が未来の何日かは分からないが、二人は旅行に行った後か、それともこれから行く予定なのか。

そこで圭志は不意に今朝方、京介が零した言葉を思い出した。

「大事な約束…」

もしかしてと、そう考えたら、そうとしか思えなくなってくる。

「なるほど」

大事な約束か。きっとそれを自分が破る事は無いだろう。
自分のことだからか、尚更そう思える。不思議な感覚だが、間違ってはいないだろう。

圭志は旅行雑誌を手にベッドに腰かけるとぺらぺらと付箋の付けられたページを捲って行く。

「内風呂付に、離れあり」

他にも半露天風呂や貸切りでゆっくりと過ごせる宿。地元の食材をふんだんに使ったコース料理。海の幸や山の幸を味わえるホテル。老舗から斬新なスタイルを取り入れた宿までチェックが入っている。各々の宿から観光名所までは徒歩かバスで行ける距離。少し遠くなると電車や車で三十分という所か。

「これはこれで少し羨ましいな」

自分はまだ京介とそこまで出かけたことはない。夏休みのあれやこれは別として、学生である圭志にはまだそこまでの自力がない。でも、その前に何より問題なのは、自分に可愛げがなく、中々素直になれない点か。京介を前にするとつい強気に出てしまう。それは常に京介と対等でいたいが為であり、恋人として、男として、しょうがない部分でもあった。

「はぁ…、この時代の俺はどうやってあの京介の相手をしてるんだ?」

大人の男へと成長して、ますます格好良くなった上に、圭志へと向ける深い愛情を隠さなかった京介。こちらが恥ずかしいぐらいだ。

「俺には無理だ」

あれならまだ高校生の京介の方が可愛く思える。
今なら何だって聞いてやってもいい。
雑誌を足の上に乗せたまま圭志は腰かけたベッドに仰向けに転がる。

「そういや、京介の方は大丈夫なのか?」

今更ながら不安になってきた。こちらの京介いわく、圭志なら大丈夫だろうと言っていたが、京介は自分のことについては何も言っていなかった。

「……大丈夫、だよな?」

こちらの京介があれで、圭志も相応に成長したとするなら、京介の身が心配だ。
だって、とてもじゃないが俺にはこちらの京介の相手は務まらない。向けられる視線の甘さに、不意打ちのキス。目覚めに見惚れてしまうぐらい、こちらの京介は圭志の心臓に負担をかけてきていた。







「で、これで満足かよ?」

一方、物理的距離を取る事には成功した京介だったが、何故か今、圭志のリクエストで休日にも関わらず九琉学園の制服を着る羽目になっていた。
圭志が久々に制服姿の京介が見たいと口にしたのが発端であり、圭志はこの部屋にある自分の制服を着てくれてもいいぞと言ったが、京介はそれを全力で拒否した。
お前が良くても、圭志が良くないだろうと。

しかたなく自室に一度戻った京介は制服に着替えてからもう一度圭志の部屋へと足を踏み入れていた。

京介の姿を目にした圭志の瞳が楽しげに緩められる。

「おー、懐かしいなぁ」

もっとこっち来いとソファから立ち上がり、手招きした圭志に京介は溜め息を吐きつつ近付く。すると何の前触れもなく、がばりと圭志の腕の中に閉じ込められた。

「っ、おい!」

「ちょっとぐらい良いだろ?」

「良くねぇし、自分の恋人とやれ!」

「…それもそうだな」

ぎゅっと一度だけ強く抱きしめられた京介は、次の瞬間あっさりと腕の中から解放される。

「は?」

自分で抵抗しておきながらあまりにも早い方針転換についていけずに思わず京介の口から間抜けな声が漏れる。だが、圭志は特に気にした様子も見せずに一人なにやら呟く。

「でも、さすがにもう学園の制服は着れねぇよな。新しく用意するか…」

「おい、本気か?」

若干圭志から距離をとった京介は低めの声で圭志を咎める。
何をそんなに不機嫌なのかと圭志は京介の厳しい視線をものともせずに、柔らかく口元を緩ませたまま楽しげに言葉を返した。

「本気もなにもお前がそうしろと言ったんだろ?」

「っ、馬鹿か!やめろ!いい大人が…」

「別に大人は関係ないだろ。それに、お前は見たくないのか?俺の制服姿。俺は見たいのに。京介の制服姿」

じっと真剣な目で見られても京介の答えが変わることは無い。

「いつも見てるだろ。俺もお前もまだ学園を卒業するまでは制服だ」

「俺が卒業したのはもう何年も前なんだが…」

どうやら話し合いは平行線らしい。それはそうだ。二人の間には越えられない十二年という月日が存在する。そして、京介は今ほど強く、その過ぎ去った十二年という時の流れを強くその身に感じたことはなかった。

今の圭志なら嫌がりそうなことを、この圭志は何でもない事の様に口にするし、未来の恋人へ向けての好意も全く隠そうともしない。圭志にしては素直過ぎる上、恥ずかしくないのか。京介の方が正しい事を言っているはずなのに、何だか分からなくなってくる。だから、京介は最後にこう言ってやった。

「あぁもう分かった!お前の好きにしろ」

未来の自分へ、その問題は投げ捨てた。







そっと頬に触れる温かな温度に、うつらうつらと微睡んでいた思考が浮上してくる。

「ん…」

ふわふわと纏まらない頭で、自分が今何処に居て、何をしていたのかを思い出す。
ここはリビングで、部屋から持ち出した雑誌を見ていた。その前に夕飯の支度をして、リビングのソファで…帰りを待っていた。…誰の?

「…?」

「そんなとこで寝てると風邪引くぞ」

「うん…」

こくりと頷き返してから、聞き覚えのあるような、ないような声に頭を傾げる。すると直ぐ側に立っていた人物から微かに笑うような吐息が零された。

「なんだ、寝ぼけてんのか?」

可愛いな圭志と頭を撫でられて、そこでようやく圭志の意識は覚醒した。

「…っ、」

そうだった。ここは学園の寮ではない。そして、俺の側に立つこの神城 京介も高校生ではない。
上から身を屈めて顔を覗き込まれるように確認され、起きたなと呟いた京介はスーツの上着を着ておらず、ネクタイも外され、ワイシャツの首元を寛げていた。
どうやら自分は京介が帰って来た事にも気付かず、リビングのソファでうたた寝をしてしまっていたようだ。

「お前、夕飯作ってくれたのか」

ワイシャツを袖まで捲り上げた京介がキッチンに入って、コンロの上に置かれた鍋に気付いて圭志へと声をかけてくる。

「あ、あぁ、…暇だったし」

圭志はテーブルの上に畳まれて置かれた雑誌に視線を向け、それから京介の言葉に頷き返した。鍋の中身を確認してカレーかと呟いた京介はそのままキッチンで二人分の飲み物を入れると、それが自然の事の様に圭志の元まで運んでくる。
ことりと目の前のテーブルに置かれたコップに圭志は少し戸惑いつつも有難く受け取る。
そんな圭志の様子に京介は柔らかく笑みを零すと、圭志の隣に腰を下ろしながら言った。

「やけに大人しいな。一人はやっぱり寂しかったか?」

「は、はぁ?誰が…、そこまで子供じゃねぇし」

唐突な言葉に圭志はむっとして言い返したが、今の京介から見れば圭志はまだ十分子供と呼べる範囲であった。なので、大人である京介はあえて言い返さずに話を変えて言った。

「暇だった間は他に何してた?」

「俺の…部屋の中見たり、雑誌読んだりしてた」

テーブルの上に置かれた雑誌をちらりと見て、京介はあぁと相槌を打つ。

「旅行雑誌やら料理雑誌やら、圭志は色々と買ってくるからな」

「…部屋のカレンダーに丸印があったけど、旅行とか…行くのか?」

「行くぜ」

今はその為に仕事を詰めている。これも圭志と休みを合わせて旅行に行く為である。
そう即答した京介に圭志は聞いてみたかった事を口に上らせた。

「こっちの俺って、アンタから見てどんな感じなんだ?」

それは聞くのが少し怖くて、でも気になる事であった。

「そうだな…」

ふと隣に座る圭志から視線を外した京介は今ここにはいない恋人を思い浮かべる様に甘くその眼差しを緩めると、大切そうにその言葉を紡ぐ。

「アイツほど可愛い奴はいねぇな」

「可愛い…?」

それは誉め言葉なのかと、圭志は複雑そうな表情を浮かべる。しかし、京介は圭志の反応を気にせずに言葉を続けた。

「外に出りゃ何でもそつなくこなすし、人当たりも良い。そりゃ女にもてるのも頷けるぐらいだ」

「へぇ…」

自分がうっかり見惚れてしまった京介がそう言うなら、本当なのだろう。この時代の俺もやるじゃねぇかと少しばかり感心する。

「でも、結局圭志は誰にも靡かなかった」

そこで不意に言葉を切った京介の視線が圭志へ向く。
光の加減で紫がかって見える瞳が、甘さを煮詰めた温度で圭志を絡める。

「俺がいいんだと。そうお前が言った」

「…っ」

そっと頬に伸ばされた手をかわすことも出来ずに圭志は肩を震わせる。

「可愛いだろ?だから、もう逃げられねぇようにして俺の腕の中に閉じ込めた」

京介の左手薬指に嵌められた指輪はお互いのものであるという証。

「お前は俺だけに我儘を言ってくる」

不満も遠慮なく口にするが、それはそれで甘えられているからだ。俺になら言えると。
外ではしっかりとしていて、頼りがいもある。出来る男がだ。

「まったく…本当に捕まえたのはどっちだったんだか」

とにかく、

「圭志は少し策士な面もあるが、それも含めて可愛くてしかたがねぇ。俺の大事なパートナーだな」

その甘さが滲んだ眼差しを注がれて、否応なしに圭志の頬が熱くなる。
自分に向けられたわけでもないのに、なんという破壊力。ばくばくと心臓がうるさい。

「顔、真っ赤だな」

「っ、うるさい、離せ!」

そんなことわざわざ口に出されずとも分かっている。ふっと穏やかに笑ってからかう様に口にした京介の手を払う。

「お前が怒っても可愛いだけだぜ」

「なっ…!」

くつりと口角を吊り上げて、余裕のある表情を見せた京介は確かに圭志の反抗的な態度をものともしていない様子であった。それどころか宥めるように、払った手に頭を撫でられる。

「馬鹿にするなよ」

それが何とも悔しいと思うのは圭志が子供だからか。

「あぁ…いじめるのもほどほどにしねぇと嫌われちまうか」

可愛いのは本当なんだがなと、京介は悪びれた様子もからかう様子もなく圭志にそう告げると頭を撫でていた手を引く。
そして、フォローのつもりなのかそのまま言葉を続けた。

「お前のその気の強い所も好きだぜ」

「っ、…なに言って」

「それは昔から変わらねぇか」

ふむと一人納得したように呟いた京介に圭志はどう反応すれば良いのか。困惑を隠せずに口をつぐむ。その戸惑いを察したのか、京介は圭志の知らない時を思い浮かべて、ゆるりと表情を緩めた。

あの頃は俺も圭志と同じく、それほど素直ではなかったと思う。男としての意地もあったし、好きな相手には格好良い姿だけを見せたかった。今ほどの余裕もなかったし、子供じみた独占欲を抱いていたのだ。それは今もあまり変わらないかもしれないが、一つだけはっきりとしていることがある。
それだけは伝えておこうと、京介は言葉を紡いだ。

「結局のところ、俺はお前に振り回されようが、それでお前を嫌いになる事はねぇし、そんなお前だから良いんだ」

たとえ素直になれなくても。反抗的でも。この先何があろうとも、それがお前だろう。

「…そんなこと言って、後悔してもしらねぇぞ」

自信に満ちあふれたその笑みに視線を奪われながらも圭志は悔し紛れに言い返す。だが、京介はその笑みを崩さぬまま言い切る。

「誰を相手に言ってんだ。俺だぜ?お前の方こそ覚悟しておけよ」

何を根拠にそこまで言い切れるのか。
自分と京介の間には越えられない十二年という月日の流れがある。圭志の知らない京介。その日々の中で築かれた絆。それ故か。終始、圭志を見つめる眼差しは温かな光を宿していた。

「さ、そろそろ夕飯の準備でもするか」

そう言って話を切り上げた京介がソファから立ち上がる。
夕飯の準備とは言え、後は皿にご飯を盛ってカレーをかけるぐらいだが。他はサラダを用意するかどうするか。圭志は京介の切り替えの早さについていけず、一拍遅れてソファから立ち上がる。
そして、ぐらりと揺れた視界に足を取られた。

「っ、なん…」

いきなりぐるぐると回り出した視界にヤバい、貧血かと、一度きつく瞼を閉じる。足元もおぼつかずに傾いだ身体に、せめて頭を打ち付けないようにと両手を前に突き出した。

そして、

「おい、大丈夫か?」

次に目を開けた時、圭志の目の前には何故か九琉学園の制服を身に着けた神城 京介がいた。

「え…?」

圭志は正面から京介に抱きとめられるようにして、その場に立っていた。

「圭志?」

互いに至近距離から顔を合わせ、瞼を瞬かせる。

「…京介?…お前、京介か?」

抱きとめられた態勢のまま、圭志はぎゅっと京介の制服を掴み、その存在を確認する様に名前を呼ぶ。

「あぁ。お前こそ…」

戻ったのかと、京介は圭志の存在を確認する様に腕の中に閉じ込めると、安堵した様に息を吐いた。

「圭志…。未来のお前は色々と変わりすぎだ」

「お前だって、心臓に悪い」

「そんなにか?」

「ずっと子供扱いされてた。お前の方は?」

「まぁ…そうだな。似た感じか」

「はぁ……」

「………」

しばらくの間、二人は無言で互いのぬくもりを感じながら、改めて目の前の相手のことを想う。

「なぁ、京介」

「何だ?」

「今日の約束だけどよ…」

「来週に仕切り直そうぜ。…それで、どうせなら今日の分も含めて、外泊して遊び倒そうぜ」

「……あぁ。それも悪くねぇな」

「決まりだな。今日と同じ時間にロビーで待ち合わせだ」

相変わらず素っ気なく素直ではない返事だが、未来の圭志の話を聞いた後では、その返事だけで京介には十分であった。また、圭志も京介の少し強引な所に助けられていたのは事実である。

こうして不可思議な体験をした二人はまた少しだけ絆を深めていく。

今は未だ、未来へと続く道の途中…。





***






「帰ってきたか」

「おぅ、ただいま」

この妙な現象に巻き込まれておきながら、すこぶる冷静に活動していた圭志はキッチンからかけられた声に何時もと変わらない調子で答えた。

「手、洗ってこい。夕飯はもう出来てる」

「ん」

話は食べながらと、視線で会話を交わし、圭志は一度リビングを出て行く。その間にテーブルの上を整えた京介は圭志が作っていったカレーライスに、サラダと福神漬け、らっきょうと飲み物を用意して席に着く。

「作ってくれたのか?さんきゅ。休みの俺が作る番だったのに悪いな」

「いや、これ作ったのお前だから。向こうの圭志って言えば通じるか?」

京介の対面の椅子を引いて、席に着いた圭志は京介の言葉に驚いた様子も見せずにそうかと相槌を打つ。

「なら、良かった。俺が作ったんならセーフだな」

「随分と緩い判定だな」

ふっと吐息を溢して笑った京介に、良いだろと圭志も笑う。

「で、どうだった?高校生の俺は。来たんだろ?」

「あぁ。お前に輪をかけて可愛かったぜ」

「何だその感想。お前も可愛かったけど、俺の心配をするお前はちょっと格好良かったな」

「ちょっとだけか?」

「今と比べたらちょっとだな」

それは今が格好良いという意味か。京介は苦笑を浮かべて、昔の自分にフォローを入れておく。

「あの頃は俺もガキだったからな」

「それを言ったら俺も一緒だぜ」

それが今は落ち着いて、こんな関係になっているんだから人とは分からないものだ。

圭志は薬指に填められた指輪に視線を流して、可笑しそうに笑う。京介も同じ様に自分の指に填まる指輪に視線を流し、初心を忘れるなって事だろうと言った。その意見には圭志も大いに同意だと頷き返し、会話を続ける。

「結婚を決めて最初の旅行だし、ハメを外すなって忠告か?」

「いや、互いを尊重して大事にしろってことだろ」

「京介がまともなこと言ってる」

「その上でならハメを外してもいいだろ」

「いや、全然まともじゃなかったな」

「お前も人のこと言えねぇだろうが」

そう、俺達はこうやって今までもこれからも、二人で共に同じ時を刻んでいく。
万が一、不測の事態に遭遇したとしても、二人の間には決して揺らぐことの無い確かな絆がある。
それは目には見えずとも、続いてきた道。そして続いていく道。



end.


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