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〔瀬戸内:子孫、説明編〕


「はぁ?」

場所を船内に移し湊と泉、元親は向き合っていた。

「信じてもらえないかも知れないけど本当なんだ」

オレの名前は長曾我部 湊。

こっちが毛利 泉。

「貴様のような凡人には理解できなくてもしょうがあるまい」

未来から来たみたいだと説明した後の元親の反応に泉が鼻で笑ってそう返した。

「泉!」

「いや、今すっげぇ納得した。泉が元就の子孫だってよぉく分かった」

でもまぁ、と元親は続ける。

「俺の子孫が女とは…」

「オレじゃ不満か?」

「そうじゃねぇ」

「俺は不満だ。何故貴様の様にがさつで乱暴者の女とは思えない奴の名に太陽を表す名が付けられているのだ」

まったく違う方向から湊は文句を言われた。

「太陽ってのはなんだ?」

「日輪の事だよ。っていうか泉!どさくさに紛れていちゃもんつけてくんな!」

フンとそっぽを向いてしまった泉に湊はため息をつく。

それに元親は苦笑して湊の頭をくしゃりと撫でた。

「大変だなお前も」

ううっ、許されるならアニキー!ってオレも叫んで飛び付きたい。

「…元親様。オレもアニキって呼んでいい?」

大きな掌で頭を撫でられ湊は癒されていた。

「いいぜ。こんな可愛い子に呼ばれるなら大歓迎だ」

「う。アニキー!オレ、何処までもアニキに付いていきます!」

許可が出た湊は喜んで元親に抱きついた。



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