おまけ





「何だか楽しそうだな」

「良いことでもありましたか?」

政宗と彰吾が廊下の先から歩いてくる。

遊士は白桜の食べた西瓜の皮を拾い上げ、二人が座るのを待って話を切り出した。

「夏祭りあるだろ?それに行く約束を小十郎さんとしてたんだ」

「小十郎と?」

その小十郎から西瓜を受け取った政宗は、どういう事だと遊士を見返す。

「何で俺を誘わねぇ?」

「違います、政宗様。遊士様は四人で行くのにまずこの小十郎と約束を交わした、それだけですよ」

「ah?」

意味が分からねぇと首を傾げた政宗の側で遊士は彰吾と約束を取り付けた。

「遊士様が行くなら俺も行きますよ」

「まぁ、お前の返事は分かってたしな」

そして、遊士は最後に政宗を誘う。

「な、政宗。夏祭り、一緒に行かねぇか?」

「…そういう事は一番に俺に言え」

「だって居なかったじゃねぇか。なに不機嫌になってんだよ」

しゃくりと、政宗は西瓜をかじって誤魔化す。

ah-、Coolじゃねぇな。

政宗の不機嫌の原因を察した小十郎は一人苦笑を溢した。



そんな夏の一コマ。



おまけend.

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