皆が静かになったのを見届けて、学園長は私を見た。





「すまんのぉ、椿。」

『いえ、これくらい。』





本当に大したことない、と視線で訴えれば学園長はふっと目を細めた。
そして前を見据えて、再度口を開く。





「皆も噂で聞いとると思うが…新しい事務員を雇う事となった!これからその者の紹介を行いたいと思う。」





学園長の言葉に再び周りは色めき立つ。
ほどなくして壇上に上がってきたのは、明るい笑顔を満面に貼付けた同じ年頃の娘だった。





「初めまして!東雲優莉です!」





どうしてだろう、その笑みに吐き気さえ感じた。





(何なんだ、この胸騒ぎ。)



 


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