最初はキャイキャイと雑談しながら食べていた私達だったが始業間近だということに気付いて無理矢理掻き込んで走って食堂を出た。
…本当に嫌な汗をかいたよ。





教室に鐘と同時に滑り込むと、運よくまだ先生は来ていないようで急いで席に着いた。
(今日の授業はどこからだっただろうか…。)
ぺらぺらと昨日の授業を思い出しながら忍たまの友をめくっていると、後ろからトントン、と肩を叩かれた。





『何だ?勘右衛門。』

「ごめんね、先に来ちゃって。」

「ごめん、椿。」





後ろを振り向くと心底申し訳なさそうな顔をした二人が居た。
何だ、反省してるのか。
小さく溜め息をつくと二人は肩を揺らして涙目になった。
…何をそんなに恐れてるんだ。





『別に気にしてない。』

「…え?」

『私と飯はいつでも食える。だが優莉とは食える訳じゃないんだから致し方ないだろう?』





ほら先生来るぞ、と言って二人頭を撫でれば(実は癖なんだ。)二人はやっと、へら、と気が抜けた様に笑った。
と、同時に先生が来たので頭から手を離して前を向いた。





授業中も何故か、優莉の笑顔が頭から離れなかった。





(何だ…?この溢れ出す程の嫌悪感は。)



 


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