『年が明けたぞ、皆の衆。』

「まぁもう一月経ちますけどね。」

『庄左ヱ門うるさい。』

「先ぱぁい、」

『お年玉はやらんぞ、きり丸。』

「ほげげ!何で分かったんスかぁ?!」

「きりちゃんの考えることなんてお見通しなんだよ。」

『そういうこった。さて、新年か。一年の計は元旦にあり。』

「もう元旦じゃないですけどね。」

『庄左ヱ門黙れ。で、皆はもう今年の目標決めたのか?』

「はーい!美味しいものたっくさん食べる〜。」

「私はもっと絵を描きたいな!」

「去年よりも稼ぐ!」

「鉢屋先輩の暴走を防ぐ。」

『すまないな、庄左ヱ門。』

「いえ。」

「今年はもっと掃除を徹底する!」

「えー!僕はカラクリをもっと作る!から先輩引っ掛かって下さいね?」

『断る。』

「僕は乱太郎にかけっこで勝つ!勝ったら先輩、カラクリ引っ掛かって下さいね。」

『何でだよ。』

「僕は一歩でも照星さんに近付く!」

「えーと、字の練習する…?」

『よく言った、団蔵!私が手伝ってやろう。』

「本当ですか?!」

「団蔵ズルイ!先輩、僕も剣の稽古つけて下さい!」

『あぁ、いいぞ。』

「えー、ならカラクリ」

『黙れ。』

「先輩こわーい。」

「先輩、僕のナメさんとも遊んで下さ〜い!」

『んー…たまには、な。』

「やったぁ!」



『…さて、何の話をしていたんだったかな?』

「今年の抱負ですよ。」

『あぁそうか。』

「そういえば…先輩の抱負は何なんですか?」

『私か、そうだな…。』



お前達にとって良き先輩となる、かな。



(先輩。先輩は既に僕達が尊敬する良い先輩ですよ。)


やばい、何だか泣きそうだ。 

 
 
 
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