白石×仁王





「…プリッ」
「……あのー、仁王クンの、その変な言葉について俺は知りたい」
「そう簡単には教えられんのう」
「なんでや」
「なんでもじゃ」
「まぁ…ええわ、そのうち聞き出すし」
「ほう」
「それでやな、仁王クンの出身地についてなんやけど」
「教えん」
「いやいや、教えろとは言わへんけどな」
「おん」
「俺の予想が正しければ、中国・四国地方やんなぁ?」
「…ピヨ」
「…(プリ、の次はピヨ、かい)その訛りの消えへん様子からすると、長いこと地方に住んでたみたいやな?」
「さあて、それはどうじゃろうのう」
「やっぱりアレか、テニスのために神奈川まで行ったんか?」
「まぁ立海といえば強豪中の強豪じゃからのう」
「…なぁ、仁王クン」
「なんじゃい」
「俺の質問に呟きで返すん、やめてもらえる?」
「…プピーナ」
「…………プピーナってなんやねん。プリ、ピヨ、の次はプピーナか!次はなんや?なにがくるんや!」
「ちょ、落ち着きんしゃい」
「落ち着いてられへんで、なんやなんでパ行から始まる言葉ばっかりなんや、謎すぎるわ仁王クン」
「ポリンキー」
「ちょ、ポリンキーってアレやろ、三角形の秘密を結局教えてくれへんお菓子やろ!教えてくれたってええのにな。ていうか懐かしいわ。最近食うてへん」
「白石」
「なんや」
「お前さん、笑いのセンスないぜよ」
「えっ…」
「ボケもツッコミもキレがないぜよ。お前さんとこの変なダブルス…あれくらい派手なことやらんとおもしろくないナリ。お前さんはハジケっぷりが足らん」
「…せやな。たまに小春から言われるわ……」
「笑いに関して言えば、バイブル、いや教科書以下…ザラ紙のプリント類程度かのう」
「これはまた…落とせるとこまでランク落としたな」
「あんまり間違えられんのう。消しゴムで擦りすぎると破れる」
「ちょお待て。俺がザラ紙のプリント類っちゅーんは確定なんか」
「あたりまえだのクラッカーじゃ」
「ぶっ!ちょ、吹き出してもーた…ていうか今時それ知ってるやつおるんか?」
「俺は知っとる」
「せやろな」
「…おっと。すまんが時間じゃ。そろそろ失礼するなり」
「おう。わざわざすまんかったな。最後に言うとくけど、もう俺の真似すんのやめーよ」
「…イリュージョンのことか?それなら断るぜよ、お前さんになれば大抵の技も完璧に返球できるからの」
「せやろ。基本を極めることで、どんな球にも反応できる…んんーっ、エクスタシーや…!」
「そもそもそのエクスタシーってのが微妙ぜよ」
「えっ」

 パタン、と静かに閉められたドアを見つめて、白石は寂しさを覚えたのだった。

























***

おわれ。笑



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