【お題レポート】
お題「自演乙」
レポーター:青春学園3年 不二周助

───というわけで、今回は僕、不二周助が「自演乙」についてレポートをするよ。なんとも興味深いテーマだね。まずはそこらへんにいる1年…堀尾に聞いてみようかな。

堀尾「自演乙?あー……」
───どうしたんだい?
堀尾「俺、それよく言われるんっすよね…ハハハ」
───そうだね。口癖の「テニス歴2年」がすでに怪しい感じがしてるしね。事実なんだろうけど、なんだか自作自演してしまいそうな雰囲気を醸し出してるよね。
堀尾「カチローなんかに、堀尾くん……自演?とかよく言われるんですよねー」
───そうなんだ。加藤は案外ズバッと言うタイプだよね。ああいう子がいると、意外とまとまるんだよね、部活って。
堀尾「そうっすかね?まぁ先輩たちがいなくなっても、テニス歴2年のほr

───堀尾が何か言ってたけど、そこに乾を見つけたから乾にも聞いてみることにしたよ。おーい乾。

乾「自演乙。うーん、なかなかに興味深いものだ」
───そうだよね。興味深いよね。
乾「ああ。自作自演とは、自分とは別の人物…つまり他人になりすまし、発言をすることだろう。最近ではよくインターネット上で見かける光景だ…まったく盛り上がっていない自分が立てたスレを、あたかもにぎわっているかのように見せかけたり……または自分の発言に対して批判が集中した際に、自分の意見に肯定派の人物を演じてみたり……人間の心理、および欲というものは本当に奥が深い」
───ああ、そういう捉え方なんだ。さすが乾。なんかズレてるね。
乾「そっ、それは褒めているのかな?」
───褒めてるよ。ベタ褒めだよ。もっと喜んでくれるかと思ってたんだけど。
乾「べっ、別に喜ぶべき言葉じゃない、だろう」
───(照れてるくせに。英二から聞いたんだよ、乾の言われて嬉しい言葉第1位は「変わってるね」だってこと)そうかな。ズレてるってことはそれだけ視野も違ってくると思うんだけど。
乾「と、とにかくだ。自作自演は他者に自作自演だとバレてしまうと非常に恥ずかしいものだ。不二も自作自演するときにはバレないようにすることだ」

───だいたいあまり自演なんてしようとは思わないけど…もし万が一やったとして、僕がバレるようなヘマをするとでも思っているのかな?……まぁ、それはいいとして。次は越前に聞いてみよう。

越前「……ジェーン・オッツ?」
───えっと、それは誰かな。
越前「昔近所に住んでたオバサンの息子の友人ッス。なんか縄跳びが得意とか言って延々と二重跳びと三重飛びを繰り返してた」
───へぇ。僕は縄跳びはあまり得意じゃないな。ジェーンってすごいんだね。
越前「そうッスね。で、ジェーンがどうかしたんスか?」
───ああ、違うよ越前。僕が言ったのはジェーン・オッツじゃなくて、自演乙。じえんおつ、だよ。
越前「じぇーん、おつ?」
───じ、え、ん、お、つ。
越前「じえんおつ」
───うん。自作自演してる人に対して、自作自演お疲れ様ーって言ってるんだ。
越前「ふーん。なんか使えそうな言葉ッスね」
───そうだね。堀尾に使ってあげるといいんじゃないかな。
越前「了解ッス。なんか面白い言葉教えてもらったッス。ありがとうございます」

───あれ、結局越前には自演乙の意味を教えただけで終わっちゃった。もっと楽しいレポートにしないと、読んでくれる人たちに申し訳ないな。……あ、あそこに手塚がいる。ここは手塚に一発決めてもらおう。

手塚「自演乙?」
───ああ、自演乙。手塚、『自演乙』を思いっきり言ってみて。
手塚「なぜだ?」
───おもしろいからだよ。僕に向かって言ってもらっても構わない。ちょっと厳しめに言ってもらえるともっと面白いんだけど。
手塚「俺を笑いのネタにしようとしているのか」
───ふふふ、そんなに大したネタにはしないよ。大丈夫、僕が一人で爆笑するだけだから。
手塚「…まったく。お前の考えていることが時々わからない」
───そうかな。さぁ、言ってご覧よ。自演乙!って。
手塚「……厳しめに言えばいいんだな」
───うん。厳しめにお願い。
手塚「………自作自演、お疲れ様。……これで満足か」

───手塚……自演乙、普通に知ってたんだ……ネット上で普及してる言葉なんて知らないだろうと思っていたけど…やっぱり手塚は、侮れないね…。それが一番の驚きだったかもしれない。今回のレポートはそんな締めくくりにしておこうかな。

○月○日 12:36

【コメント欄】
何よりも、ジェーン・オッツさんが気になるんだけど…。(河村)
自作自演なんてくだらねぇ。(海堂)
越前、今度そのジェーンってやつのこと教えろよ。縄跳びかぁ…俺も負けてらんねーな、負けてらんねーよ。(もも)






























***

手塚に真面目な顔で自演乙とか言われたい!笑



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