日向&木吉×夕景イエスタディ



▽屋上から叫ぶ話

桜舞う校舎 楽しげに
はしゃぐ人の波をかき分けながら
歩いていく 高校一年の春

擦れきって 憮然な俺が今日も向かう自分の席で
「おはよう」って言って 手を振ってる
いけ好かない アイツが待ってた

気が付いたら 巻き込まれる
そんな生活 冗談じゃないな

だけどどうしても 追い払えない
「関係ないだろ、おい…あぁ、腹が立つ!」

見つけた気持ち 見ないフリして
燻ったままの胸に 蓋したって
この感情伝わんないな お気楽すぎて
なんだろう 変な気分だ

yeah yeah yeah 態度が顔に出ちゃって
なのに気にしないで声をかけてくる
「この天才何考えてる、解んない」って
今日はもう サボってしまおう

教室は今日も平凡で欠伸が出る 頬杖つく窓辺
気にしないフリ 恰好良いと
フィギュア集めてみても

力説した俺は 虚を突かれて
言葉に詰まってしまう
「やりたいことばかりだって
本当は熱中できてないんでしょ」

「諦めること諦めろよ」
そんな簡単にできるわけないだろ

だけどどうしてか好きなことは
君にだけ負けたくない

試合が終わったら「ハイタッチしようか」
肩の力抜いてシュートを放った
「この感じ、続くのなら悪くもない?」って
なんだか随分、らしくない

yeah yeah yeah 「なんかご機嫌だな」って
「腹立ってんの解んねぇのか!」肩を殴った
にやけたその面が 気に食わないんだ
どうしよう 絶対負けたくない

もう一回 立ちふさがる壁睨みつけて
「諦めるのちょっと待て」って 息吸い込んだ
高鳴った鼓動五月蠅くて
なんだか何でもできそう

「勝ちたいよ」って 走り出した
この感情抑えきれない 溢れだしそうだ
彼のその膝が 壊れるその前に
なんとか 勝ちたいから

根性見せろよ、主将(キャプテン)

KUROKO

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