緑間×人造エネミー



▽人事を尽くす話

「嬉しくない勝利を
繰り返していたって 意味などないです」
くだらないこと言うね
君はそう「キセキたち、倒します」と
なんて口では言うけど
一人では戦えないのにね

才能もない人と 慣れ合ってる何かを感じてる
それはきっと信頼関係なのかな
そうやって今日もまた試合は終わるけど
君は嬉しそうな顔をして して そして笑う

ああ、悔しいなと目を背けてみても
閉じることは許されなくて
ねぇ、そんなこと自覚しない獅子が
今日もまたムカつく顔で
向いに立つ僕を見て笑う

それが最善策じゃないことを
きっと君は知らない
降る冷たい敗北(あめ)に濡れたままでは苦しいよね
嘘じゃない現実が何だって 関係ないさ僕が
越えられない壁を今ここで超えてみせるから

足手纏いになるような人なんて
ここにはいないでしょ
その言葉撤回し 本気出してみてよ

「ああ、教えてやる」と約束をしても
玉座は中々崩せない
ねぇ、苦しいほど勝利(それ)に 埋もれた王よ
今度こそ 敗北に歪む幼い顔を
僕に見せてみろ

これがとっておきの秘策だ 君を倒すための
これの先にあるのがきっと 求めていた一手
ひたすらにただ練習を 繰り返してた毎日
変わり始めてる僕を 黒い鷹が笑ってた

「こんなの全然慣れないな」
泣き出す僕に鷹は
「ごめんな、今は慰めてやれない」と言った

KUROKO

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