泡沫の歌は聴こえない(OP)



・海賊時代が前世の現代転生パロディ
・ロールがメイン。ゾロル他ルフィ愛されとエーサボも
・あとはウソカヤとかウソナミとかルナミとかあれば良いなって、個人的に
・設定と、あとちょろっと浮かんだところだけ

ルフィ
高校二年生。記憶無し。陸上部。ある日、大きな交通事故に巻き込まれてローの勤める病院へ運び込まれる。父は世界を飛び回っており、祖父ガープの家に預けられている。しかしガープも中々に多忙で、殆どはエースやサボと一緒にガープの用意したマンションの一室で暮らしている

ロー
26歳。外科医。ルフィとエースの手術の執刀医。病院に運び込まれたルフィを見て、記憶が甦る。前世の自分がルフィへ向けていた好意に戸惑いながらも、担当医として交流を重ねていくうち、今のルフィへ惹かれていく

ゾロ
高校三年生。記憶有り。剣道部主将。ルフィの見舞いに度々病院を訪れる。ルフィを大切に想っている。ローがルフィと仲良くしようとするのは構わないが、悲しませるようなら容赦しないと釘を刺す。海賊時代よりも当社比性格は穏やか

エース
大学一年生。頂上戦争とサボの最期を知った日の記憶だけは夢に見る。ルフィを助けようとして失敗し、共に交通事故に巻き込まれて病院へ搬送された。ルフィよりも傷が深く、意識不明の状態が長く続いた。本人は高卒でフリーターになるつもりだったが、ガープの意向で大学に通うことに。アルバイトはサボよりも多く掛け持ちしており、ガープの仕送り以外で家計を支えているのは彼の給料。誘拐事件が切欠で、サボとは恋仲になる

サボ
大学一年生。記憶有。エースとルフィが事故に巻き込まれたと聞き、大慌てで病院に駆けつける。ローに、二人の命を救ってくれてありがとうと頭を下げた。一通りの家事ができる。食事は主にサボの担当。良いとこのボンボンだが家族仲が悪く、度々家出を繰り返してはエースやルフィと遊んでいた。喧嘩をして家を飛び出し彷徨っているところをルフィの父ドラゴンに拾われ、世話になる。本人は縁を切りたいが、家族は行方を探しており、エースも巻き込んだ誘拐事件に発展したことがある

ナミ
高校二年生。記憶有。ルフィとは小学校からの付き合いで、周りからは母親のようだと揶揄されている。最近ウソップに失恋したという噂が、ゾロの口から語られた。実際ローが問いただすと、好みは「麦わら帽子が似合う男」だと答えた

ウソップ、カヤ
高校二年生。記憶無し。ルフィとナミとは同級生

サンジ
高校三年生。記憶有。ゾロと同級生。家は有名なレストランでサボのバイト先でもある

マルコ、サッチ
エースのバイト仲間

コアラ
サボの同級生。ロビンの研究室に所属したいと考えている

ロビン、ブルック
サボやエースが通う大学の教授。それぞれ考古学と音楽科専攻



フラッシュバックという現象がある。たった今ローの脳裏を駆け巡ったのはトラウマと呼べる記憶ばかりではなかったが、指先まで痺れさせ足を留めるだけの威力はあった。急患だとして運ばれてきたのは、前世と言われるような世界で出会った少年だったのだ。

「ありがとう……家族を、助けてくれて……!」
ありがとう、と頭を下げる金髪に、ローは思わずたじろいで言葉を飲みこんでしまった。

「トラファルガー・ロー」
「ロロノア・ゾロ……」
「手前にそう呼ばれるのは変な感じだな」
この男は、こんなに柔らかく微笑む男であっただろうか。記憶より大分幼い顔立ちのゾロを見下ろし、ローはむず痒さに肩を揺らした。
「さすがに、あの呼び方はな……」
「だろうな。ゾロで良いぜ」
改めて確認せずとも、ゾロにあのときの記憶があることは容易に察せられた。彼はルフィの同級生だとの話であるが、どうもローには面と向かってルフィに記憶があるのかと訊ねることがはばかられてしまう。それが前世での彼に対する負い目なのか、単なる臆病心からなのか、ローにはまだ解らない。

「トラ男は、夢の中に出てくるやつに、よく似てる」

「約束する、俺はお前より早く死なねぇよ」
「エース……!」

「ルフィ」
名を呼べば、振り返る顔。ローは思わず下へ向けかける視線をグッと上げて、向いに立つ彼を真っ直ぐ見下ろした。丸い瞳に、幼い顔。その頭に麦わら帽子が乗るのを、久方ぶりに見た。やはり彼には、麦わら帽子が良く似合う。
小さく綻ぶ口元を自覚しつつ、ローはそっと手を伸ばして帽子の隙間から零れる黒髪を指で掬った。
「言いたいことが、あったんだ」
「……あった、なのか?」
「ああ。……もう良い」
言いたかったことは、今目の前にいる彼へ対してではない。このルフィに対しての言葉は、きっとまだ。

WJ

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