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「ふぁ〜。」
「眠い?」
「うん…。」
食事が終わって、ココロモンは、眠たそうに欠伸をして、目は、トロンとしてる。おいでと声をかけてから、私は、ココロモンを膝にのせた。そのまま、気持ち良さそうに目を閉じたココロモンの頭を撫でる。
「ふわぁ〜。」
「パタモン、眠いの?」
パタモンも眠い見たいで、タケル君の隣で丸くなっている。その様子をみて、太一さんも欠伸をして、みんなに声をかけた。
「もう、そろそろ寝ようぜ。」
「交代で見張りをした方がよくないですか?」
「そうだな。順番を決めよう。」
光子郎君が、見張りをしようとの提案に太一さんは、頷いた。確かに、寝ている間に、危険なデジモンが出てきたら大変だ。
女の子はやらなくてもいいだろうと言う太一さんに、ヤマトさんが、タケルもだと、言った。
「僕、平気だよ。」
「いいから、お前は休んでろ?!」
タケル君は、そう言ってるけど、一番小さいしね。その会話を聞いていると、隣に座ってるミミちゃんが、皆に聞いた。
「ねぇ?寝るって言ってもお布団とかは?」
「ないと思うよ…。」
「じゃあ、どうやって寝るの?」
「そのまま、あの電車の中で…。」
「え〜。」
「でも、その辺で寝るよりは良いと思わない?。」
私は、近くの地面をさした。もう、服は、汚れてるけど電車の中だったら、これ以上は、汚れない。と、ミミちゃんに言うと、納得したみたい。まだ、布団は欲しい見たいだけど…。
「うん…これで…お布団があれば…。」
「おい!止めろ?!嫌がってるだろう?!」
「?!」
側で大声がする…。見ると、太一さんとヤマトさんが、言い争ってる…のかな?。
「二人とも止めて?!」
タケル君が、ケンカになりそうな二人を止めた。
「え〜と、最初は…。」
「俺が、やる。」
「その次は、俺だ。」
「わかった…。その次が光子郎、最後が僕だ。」
見張りの順番は、太一さん→ヤマトさん→光子郎君→丈さんで、決まって、太一さん以外は、路面電車の中に入った。
路面電車の中に入ってから、中央の床に大きな葉っぱを、皆で敷いていく。デジモン達は、ここで寝る見たいで、そこに座って丸くなっている。
「ココロモンは、何処で寝る?」
「カノンと一緒がいい……。」
抱いた腕にいるココロモンに聞くと、チラッと目を開けて、答えたあと、また、寝てしまった。
「いつもなら、ベッドで寝れるのに…。」
「まぁまぁ。」
ミミちゃんが、そう言っているのを、空さんがなだめて、それぞれ、眠りにつく。私も鞄と帽子を側に置いて寝た。
夢を見た。昨日の出来事の……
(……?!)
夜遅くに、廊下から聞こえる話し声で、私は、目が覚めた。兄さんが誰かと電話している。
(何話してるんだろう…?。)
気になって、目を擦りながら、声の聞こえるリビングの扉の前に隠れる。
「ですから…もう少し…。」
仕事の話かなと思った。たまに、そんな話の電話をしているときがあった。
「宝院さん。明日、お時間ありますか…?」
(宝院さん…?。)
宝院さんは、私もよく知る人だった。顔は、知らないけれど、二人暮らしの私達の暮らしを助けてくれるいい人だと兄さんは言っていた。
一度、会いたいと言ったとき、あの人は忙しい人だからと、会えないままだった。
こんな夜中しか、宝院さんとは、話せないんだろうか?
「養子の件で、もう一度、話し合いたいんです。」
(養子?!)
養子…何らかの理由で親を失った子供とかが行ったり、子供が出来ない夫婦がその子供を引き取って育てる。だって…聞いたことがある。
「いえ…まだ、カノンには、話していません。」
(え……?!)
「はい。カノンが、行くと言うのなら、行かせます。」
それから、兄さんは、明日、私が、サマーキャンプに参加して、しばらく居ないことを告げて、その件は、私が、戻る前に話をつけたいと…宝院さんに話していた。それから、兄さんはしばらく、話を聞いていて…また、話す。
2、3分後に、電話は、切れた。
「ふぅ…。」
何してるのかを見たくて、ドアの隙間から兄さんの前の机の紙を見る。
(転…届け…。私の…名前?。あ、兄さん、こっち来ちゃう…。)
「ひゃぁ…?!。」
ゴンッ
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