ワタシノイシ | ナノ

  2


私達は、近くの湖でキャンプをすることになった。そこには、何故か、中央の小島に真新しい路面電車があった。湖には、鉄塔が幾つかある。あの電話ボックスといい、何であるのかは分からない。けれど、この中なら眠れそう。
















「カノン、カノン、これ、食べれるよ。」


「うん、わかった。持っていくね。」


手分けして夕食の準備、光子郎君とタケル君は、魚釣り、丈さんと空さんは、まきひろい、他の皆は、食べられる木の実や果物を探してます。
今、私とココロモンは、湖の近くで食べられる木の実や果物を探してます。ココロモンが言った木の実を採ったら、両手いっぱいになったので、元来た道を、戻っていた。



「なにかな…あの光…?」

「カノンのも光ってるよ!」

「え…?」


横道の方で何かが光ってる。ココロモンに光ってると言われて、鞄にあるあの四角い機械を取り出した。
持っていた木の実を近くに、置いて見る。確かに光ってる。


「本当だ…光ってる。」


「行ってみよ!カノン。」

「あ、待ってよ!ココロモン。」


気になったので、私とココロモンは、その光の方へ行ってみることにした。





光っている場所は、少し歩いた場所にあった。そこは、私より高い場所で、何かが光っている。


「キレイだね〜。」


「これが…光っているの?キャァ?!」


眩しさに私は、目を細める。そしたら、四角い機械とあの光がより大きく光出した。











「え……?」

「入っちゃったね…。」


眩しい中、あの光は、機械に入っていった。そしたら、光は、だんだんと収まって、見えなくなった。



「な、何が入ったの…?」


試しに降ってみたり、ボタンを押してみてもさっきみたいにはならなかった。


「なにもおきないね。」


「うん…。」


私は、鞄に機械を戻す。何だったんだろう……?





「カノンちゃーん。」

「カノン君、何処だい?」



「あ?!いけない。」

空さんと丈さんが、呼ぶ声が聞こえて、私は、ココロモンを抱き上げて、二人の元へ戻った。






何してたの?と空さんと丈さんにさっきの事を聞かれたけど、私にも、ココロモンにも分からない。なので何でもないと言った。



「そう?なら、良いけど…。」


「もうそろそろ、魚が焼き上がる頃だからね…。他のも、十分集まってるよ。」

湖の方を見ると、煙が上がっている…。


「はい、行きましょう。」


集めてきた木の実や果物を持ち直して、湖へ戻る。



「そう言えば…カノン君。」

「何ですか?。」


途中、ふと思い出したように、丈さんが、私に聞く。


「君の名前がサマーキャンプの栞にかいて無かったから……。」


少し気になって…どのグループなんだい?。と、丈さんは、聞いた。空さんも気になってたみたい。
子供会のサマーキャンプは、自然に触れることも大切なことだけど、集団で行動することも大切だ。幾つか班に別れてるけど私は、どの班にも入っていない。



「本当は、私は、サマーキャンプには、欠席で申し込んでたんです。」



確かに、自分で欠席と連絡した。けど……。


「じゃあ、なんで、参加しているんの?」

「昨日…兄さんが、急に、行ってきなさいって…。」

「お兄さんが?」


私は、頷いた。そして、さっき丈さんが、尋ねた班には、入っていない。私は、担任の先生と行動している。
私は、昨日の家での兄さんとの話を思い返す。














「カノン。」

「何?兄さん。」

「明日、サマーキャンプなんだよな?隣の泉さんに聞いたよ。」

「そうだけど…私は、行かないって、連絡したから…。光子郎君は、行くんだって。あ、ミミちゃんも。」


14歳の離れた兄(青葉)は、大学を中退して働いて、私の面倒を見てくれてる。両親は、私が、小さい頃に亡くなってからずっと、そうだ。



「やっぱり…か。俺に話をせずに勝手に…。」


「だって、行くのは私だよ?」


子供会の会費のかかるものは、自分で断っている。案内の用紙は、隠しているけれど、いつも、隣の光子郎君のお母さんに聞いた。と…言われてしまう。



「はぁ…カノン。俺に気を使わなくていい…。行ってこい。」


「何で?」


「しばらく、仕事で家をあけるからだ。」


子供会の会長さんには、話して、私の欠席を出席に変えてもらったと…キャンプの準備をしてない私の荷物を机に出しながら兄さんは、言った。しばらく、言い合いがずっと続いて、光子郎君の両親が来て(隣に聞こえてたみたい)、兄さんに味方して…私は、折れた。




兄さんは、どうしても、私をキャンプに行かせたいみたいだった。何かあるのかな…。








その後で聞いたある電話の話し声を聞いて…今日、兄さんとは、話さずに家を出た。









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