▽ 2
「あれ?居ない…時間、合ってるよね。」
いったん、輝一君と別れてから、待ち合わせの場所へ行った。相手は、いなかった。怒って帰ったとか?
居ないので、私は、また、輝一君についていく。
「何処行くのかな?」
「さぁ?」
輝二君は、携帯を見ながら、駅のエレベーターへ走っていった。
「乗る?」
「うん…でも、もう少しだけ……。」
予想がつく。
「心の準備をさせてくれ…とか?」
「え?さすが…昴だね。」
「でしょ?あ、早くいかないと、しまっちゃうよ?」
私たちは、閉まりかけたエレベーターに走る。
前を見ると、ゴーグルを付けた男の子が、スライディングしてた。
「あ……。」
「閉まっちゃったね…。」
もう、諦めるかなと、思ったけど……。
「下に行くみたいだ。」
「え?!まだ、するの?探偵ごっこ?」
エレベーターの位置を示す場所を見ながら、輝一君は、言って、階段へと走る。
「探偵ごっこ、じやぁ、無いって…。」
「輝一君!?急ぐのは、分かるけど……。」
そんなに早く走ったら、転けるよ……と、私は、言った。輝一君は、しっかりしてるけど、たまにどっか見てないから……不安なんだ…。
その不安が的中した……。
「?!」
「輝一君?!」
階段でつまづいて、前から…落ちそうなところを、私が、背中から抱きしめるようなかっこで…///…一時は…助かったんだ。
けど、輝一君を支えきれなくて、私も、一緒に落ちるようにこけた。
それから、先は覚えてない……。多分、どっかうったと思う。
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