▽ 2
「輝一君!痛っ!」
「いだっ!」
と私は、勢い良く起きると同時に、額に何かにぶつかった。どうやら誰かにぶっかったらしい……痛む額を押さえながら、私は相手を見る。
「いったぁ…誰…え?」
「いきなり起き上がらないで下さい。痛いじゃありませんか…?」
「へんな鳥…。」
誰かは人じゃなく鳥だった。しかも、喋ってる…凄い。その鳥は、私が呟いた言葉に素早く反論した。
「へんな鳥ではありません。私の名前はホークモンです。」
「ホークモン?」
「はい、そうです。貴女は?」
「私は昴。…双神昴。」
「昴さんですね。」
と、ホークモンは、羽を手のよう動かしながらそう言った。まだ額がジンジンする痛みを感じながら…私はホークモンと話す。
「ホークモン、ここは?何処?って言うより、君は何者?」
「ここは、デジタルワールドにある天の神殿です。私は、ここに仕えています。ようこそ、昴さん。」
「え…デジタルワールド?…天の神殿?」
訳が分からなくなった。輝一君と駅の階段から落ちて、へんな場所に司がいて……それから…此処。
「えーと……此処が天国じゃない事は分かったかな…?。」
「………。」
と、私が言うと…ホークモンは苦い顔して黙ってしまった。何か可笑しい事言ったかな?
「ホークモン?」
「昴さん…。貴女にとっては、そうなるかも知れません。」
「え…?」
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