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「司!お前、何時から気付いてたんだよ?!」
「お前が気づくちょっと前だ。」
「じゃあ、教えろよ!」
「教えただろ?!こっちであってるかって!」
「わかんねぇよ!」
純平君と司は、そのまま言い合いになった。友樹君がおろおろしているのに気づいていないようだ。僕は、司しか見えないし…
「だいたいな…お前何年なんだよ?!。」
「6年だ!?」
「6年なら、もっとよく考えろよ!」
“それは、司もじゃないか?”
けど、喧嘩を止めないといけないから、僕は、司の正面で声をかけた。司は、はっと気付いて…友樹君をみた。つられて、純平君も友樹君を見る。
「あ…ごめん。友樹。」
「僕達…迷子になっちゃったんだ…。」
友樹君はそう呟いて、泣き出した。「迷子ならとっくにもうなってるよ……。」という純平君の言葉でより、泣いている。
「はぁー、さらに泣かせてどうする…。」
「だって、本当の事じゃんか…。」
「本当でもだ……?。僕も泣きたいよ。」
「……俺だって泣きたいよ…。食えよ。」
「うん。」
「僕は、良いよ。」
純平君は、何処からかチョコレートを取り出して、それを一口に割って、泣いている友樹君に渡した。司は、断っていた。
「とにかく、この洞窟から出なくちゃな。」
「うん。」
「じゃあ、早く出口を……。」
「いたぞー!?」
司が、チョコレートを食べてる二人に言ったのと同時に……バクモン達の声が聞こえた。
「ヤバッ?!」
「「うわぁぁぁ?!」」
“…司…逃げて!”
「あぁ…。」
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