地の章 | ナノ

2


「司!お前、何時から気付いてたんだよ?!」

「お前が気づくちょっと前だ。」

「じゃあ、教えろよ!」

「教えただろ?!こっちであってるかって!」

「わかんねぇよ!」

純平君と司は、そのまま言い合いになった。友樹君がおろおろしているのに気づいていないようだ。僕は、司しか見えないし…


「だいたいな…お前何年なんだよ?!。」

「6年だ!?」

「6年なら、もっとよく考えろよ!」

“それは、司もじゃないか?”

けど、喧嘩を止めないといけないから、僕は、司の正面で声をかけた。司は、はっと気付いて…友樹君をみた。つられて、純平君も友樹君を見る。

「あ…ごめん。友樹。」

「僕達…迷子になっちゃったんだ…。」

友樹君はそう呟いて、泣き出した。「迷子ならとっくにもうなってるよ……。」という純平君の言葉でより、泣いている。


「はぁー、さらに泣かせてどうする…。」

「だって、本当の事じゃんか…。」

「本当でもだ……?。僕も泣きたいよ。」

「……俺だって泣きたいよ…。食えよ。」

「うん。」

「僕は、良いよ。」

純平君は、何処からかチョコレートを取り出して、それを一口に割って、泣いている友樹君に渡した。司は、断っていた。

「とにかく、この洞窟から出なくちゃな。」

「うん。」

「じゃあ、早く出口を……。」
「いたぞー!?」


司が、チョコレートを食べてる二人に言ったのと同時に……バクモン達の声が聞こえた。

「ヤバッ?!」

「「うわぁぁぁ?!」」

“…司…逃げて!”

「あぁ…。」






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