死んだ、自分の両親に会える。
純粋に、それが嬉しかった。
リビングへと入り、そこにはテレビを見ている父、料理を作っている母、そのとなりにあのときの自分がいた。
「お母さんっ………」
振り絞って、出した声。
「ん?丹那、何か言った?」
「ううん、何もー」
だけど、届かなかった。
「え………」
「どういうことだよ………」
「丹那の両親には、僕たちは見えてないってこと?」
声は、届くのに。
ここに、いるよ。
どうやって伝えればいいのか。
「お母さんっお父さんっ」
泣きそうな顔で、丹那は言った。
「ん?丹那ー何だ」
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