死んだ、自分の両親に会える。



純粋に、それが嬉しかった。



リビングへと入り、そこにはテレビを見ている父、料理を作っている母、そのとなりにあのときの自分がいた。



「お母さんっ………」



振り絞って、出した声。



「ん?丹那、何か言った?」



「ううん、何もー」



だけど、届かなかった。



「え………」



「どういうことだよ………」



「丹那の両親には、僕たちは見えてないってこと?」



声は、届くのに。



ここに、いるよ。



どうやって伝えればいいのか。



「お母さんっお父さんっ」



泣きそうな顔で、丹那は言った。



「ん?丹那ー何だ」




[ 46/122 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]



「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -