丹那ができることというのも、もちろん限られてくる。
「大丈夫、みんなで行けば」
笑顔で茉樹は言った。
「………そうだね」
斗織は立ち上がった。
「丹那をサポートすればいいんでしょ?」
「うん。丹那なら大丈夫、いける」
茉樹も立ち上がり、燐も立つ。
「ほら。立てよ」
丹那に手を差し出す。
「………うん」
その手をとり、丹那は立ち上がった。
自分の後悔を、謝罪を。
聞いてもらうんだ。
今さら………聞いたって、遅いかもしれないけど。
これが今自分にできる、最善。
丹那は門を開け、玄関を開ける。
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