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らうんど、すりー、けーおー


 ナマエの目の前には、ドテッコツとヨシヒロがいた。膝の上にはナックラーがいて、また、右にピカチュウ、左にマゴイチがいる。そして、ヨシヒロ達とナマエ達の間にはたくさんの料理が並んでいた。どれもおいしそうである。ナマエはひとつ、木の実で作られた料理をとって食べてみる。やはり、おいしい。ナマエは木の実を小さく千切るとナックラーとピカチュウに上げた。ついで、ドテッコツにもあげてみる。ドテッコツは少し嬉しそうに受け取った。

「それにしても、ギンチヨから文が届いたっていつの話なんだ?」
「昨日だ。ムネシゲのポケモンがもってきた」
「内容は?」
「雑賀衆と可愛らしい女の子供が行くだろうから、歓迎してやれとな」
「のわりには、イクサと間違えたんだな」
「何、海の外のポケモンがどのようなポケモンなのか気になっただけよ」

 しれっと答えたヨシヒロにマゴイチは頭を抱えたくなった。ナマエが、マゴイチさん?と首を傾げたので、ナマエの頭を撫でておく。

「お嬢、名前は何という?」
「ナマエ、です」
「ふむ、いいなだ。朱色のポケモンは?」
「朱色?」
「ナマエの足の上に乗ってるやつだ」
「ナックラーのこと?」
「ナックラー、やはり、初めて聞く名だ」

 ヨシヒロはしみじみと呟いた。

「あの技をみると、タイプはじめん、というところか」
「あぁ、そうみたいだな。しかし、あの技は驚いた。あんまりつかわせねぇ方がいいか……」
「お主のマスキッパはフユウだろう?効果はなさそうだが」
「いや、それもそうだけどな。みんなビビって今日みたいにイクサが止まっちまうだろ?」

 マゴイチの言葉にヨシヒロは手を顎に当て考えるポーズをとった。

「だが、時と場合によっては有効な手段だと思うがな」
「その時と場合が来ないようにするさ」
「イクサを避けるのか?」
「あぁ」
「だが、今回のように避けきれない時。どうするつもりだ?」
「それは……」

 マゴイチは顔をしかめる。確かにあり得る展開だ。かと言ってナマエにはイクサははやすぎる。

「マゴイチさん?」

 ポケモン達と食事を楽しんでいたらしいナマエが首を傾げた。マゴイチは、なんでもねぇよ、とナマエの頭を撫でた。

初めてのイクサ
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