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 くしゃり、と頭を撫でてしまう。年下に対する癖だ。弟子にもよく頭を撫でたものだったな、と思う。まぁ、弟子は大体「子供扱いしないでマスター!」と怒るのだが。目の前の少年は違うらしい。目を少し見開き、固まっている。

「ロシウは頑張りやだな」
「いえ、僕は、シモンの方が、」
「私からすれば、シモンも君も変わらず頑張りやだよ。君達はまだ大人に守られるべきの年なんだ」
「――でも」
「偶には大人に甘えなさい。シモンも君も頑張りすぎなんだ。何処かで息を抜かないと倒れてしまうよ。君達はまだ子供なんだ」

 そう言って微笑めば彼の視線は下に向いていく。何かを耐えるようなそれに、ゆっくりと頭を撫でて手を離す。あ、と声をあげた彼に、「ロシウ」と彼の名を呼んだ。

「甘えていいんだよ、ロシウ。君はまだ10歳なんだから」


子供扱い


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