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 ありがたいことに、ジェダイ・ナイトになった。意外とすんなりと慣れたそれではあるが、マスター・メイスによればこの速さは異端であるらしい。
 それと同時期に、ケノービもジェダイ・ナイトに、マスター・クワイ=ガンには小さな少年がパワダンとして迎えられたらしい。中々忙しく二人には会えないのだが。
 因みに、私も近々弟子がつきそうである。それだけ長い年月をこちらで過ごしているのだが、ルークやレイア、ジェイセンやジェイナが心配だ。帰るすべはないのだろうか、とそれとなく探してはいるが時間を行き来する技術はまだまだないらしい。

「あ、」

 前から歩いてきたケノービと、マスター・クワイ=ガン、そして、小さな少年に小さく手を振ってみる。向こうもこちらに気づいたようで、立ち止まってくれた。

「お久しぶりです、マスター・クワイ=ガン、ケノービ」
「あぁ、久しぶりだ。忙しかったようだな」
「まぁ、マスター・メイスの使いっ走りのようなものですが」

 肩をすくめてみれば、マスター・クワイ=ガンは愉快そうに笑った。私は小さな少年に目線を合わせてかがむと、にこり、と笑う。

「はじめまして、貴方がマスター・クワイ=ガンの新しいパワダンのようだね。私はリア。こう見えてもジェダイナイトだ」
「リア?」
「そう。君は?」
「アナキン。アナキン・スカイウォーカー」

 告げられた名に反応してしまったのは仕方が無い。アナキン=スカイウォーカー。間違いなく、ルークの父親、ダース・ベイダーの名だ。だが、彼は私のマスターの弟子ではなかったか。ちらり、と2人を見上げれば2人は首を傾げていた。

「……そう、アナキン。いい名前だ」

 頭をひとなですれば、猫のように目を細めた彼にジェイセンの面影を見る。
それにふっと笑うとくしゃくしゃと頭を撫でた。

「リアにも弟子の話がでてるそうだな」
「ええ、そうみたいですね、今から楽しみです。アナキンみたいな子だといいんですが」

 手を離して立ち上がれば、名残惜しそうに見つめられた。可愛い、だなんて小さく呟いていれば聞こえていたらしいケノービが「どこがだ」なんて言ったのが聞こえた。


小さなカイコン


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