柔らかな表情で眠りに落ちた弟子を見る。自分がフォースと一体となってから、こんな表情は見ていなかったと息を吐いた。
結局、私もルークも周りも全員が彼女の『大丈夫』に甘えていたのだ。彼女はルークと同い年のまだまだ年若い人間であったのに。誰もそれを配慮しなかった。彼女の『大丈夫』を信じて。
だから、誰も彼女の苦労に気づかない。誰も彼女の本心に気づかない。彼女は誰にも甘えられない。誰にも弱音を吐かない。その悪循環。ダークサイドに落ちなかったのはリアが強かったからに違いない。
「リア、」
頭を撫でようとして、透けた手では何もできない。ただ、これから彼女が安心して暮らせるように願うだけだ。
彼の人に願う
6/63
← top →