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NEVER DESPAIR:ULTIMATE

RESCUE?-1
 相澤先生の隣なう。
 出席番号順だと僕はぼっち席であるが為に、隣は相澤先生だ。今日のヒーロー基礎学はレスキュー、即ち救助訓練である。その為の施設に移動中だ。隣の相澤先生は、流石に寝袋はつけてないがグッスリと眠っていた。
 よくよく先生のゴーグルを見れば薄っすらと見た事があるマークが入っている。オリーブの葉に、地球儀、鷲。国連の旗に似たソレだ。間違いなく、S.H.I.E.L.D.のマークである。

「S.H.I.E.L.D.?」
「なんだ」

  僕の声に、先生は目が覚めたらしい。ギロリと此方を睨んでくる。とりあえず僕は苦笑いをして、いえ、と首を振った。

「先生のゴーグルに、S.H.I.E.L.D.のマークが入ってたから……先生はS.H.I.E.L.D.にいたんですか?」
「……一時期な」

 そう言った先生は話は終わりだと言わんばかりに目を瞑る。一時期、という事は今は離れているんだろうか。それとも辞めたんだろうか。

「人気、といえば、ヒロも女の子からの人気がでそうやんなー」

  不意に告げられた言葉に顔を上げる。なんの話をしているんだろうか、と首を傾げれば近くにいた麗日さんが、「ヒーローになった時の話だよ」という。

「そうだといいな」

 そう照れたように告げれば爆豪くんに物凄く睨まれた。

「爆豪くんの個性は派手だし、人気でると僕は思うよ」
「ヒトトセは武器がないと無理だもんな」

  切島くんの言葉に頷いておく。たしかに、百発百中では武器がないと戦えない。

「でも、ほら、相澤先生みたいなヒーローだっているから僕は凄い向いてると思うよ」

  緑谷くんの言葉に、ありがとうとお礼を言った。

「ほら、コレが爆豪ちゃんとの差ね。ヒロくんは謙虚だわ。正反対ね」
「うるせぇ!」

  梅雨ちゃんの言葉にキレた爆豪くんに、まぁまぁと宥めていれば、先生がゆらりと起きた。

「いい加減にしろ、そろそろ着くぞ」

 その一言にみんながビシッと固まった。



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