×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -



NEVER DESPAIR:ULTIMATE

BATTLE PRACTICE-5
「ヒトトセ」

 授業終わり。着替えようと一人で帰っていれば、轟くんに呼び止められた。どうしたの? と振り向けば、彼は僕を見てなにか考えた後、口を開いた。

「お前、雄英の理事長と同じ名字だけど、なにか関係があるのか?」

 思いがけない質問に僕は目を瞬く。そして、思考をめぐらし口を開いた。

「そうだっていったら?」
「どうもしない。気になっただけだ。で?」
「そうだよ。あんまりいいたくないんだけどね」
「なら、トニー・ウィリアム・スタークはお前の父親になるのか」

 轟くんの言葉に僕は思わず顔をしかめた。

「そうだけど、僕と父親は関係ない。僕は僕だ」
「……だろうな」
「……ごめん。ちょっと色々あって」

 そう言って眉をハの字にする。轟くんはそんな僕を見て何か驚いたようだった。


top