発想の転換




「古泉、くっつくな。」


「おや、失礼しました。」


「まったく・・・」


「あ!ちょっとキョン何やってんのよ!!

ちゃんとそうしてなさいよ!」


「はぁっ・・・・

何で俺がこんなことをやらねばならんのだ。

古泉もなんとか言ってやってくれ。」


「はぁ。そう言われましてもね・・・。

涼宮さんを怒らせてしまうと大変な事になってしまうので

僕にはどうにも出来ないのですよ」


古泉はお決まりのポーズをする。


なぜこんなことになったのか。


それはもうしばらく前に話は戻る。


「やっぱり今の時代

発想の逆転が必要だと思うの!」


「ハルヒ・・・

また良からぬことを・・・」


「いいから黙って聞きなさい!

思ったの。

なんでもベタが通用しないってことを。

ホラ、どんなに素敵な映画でもベタだと何かおもしろみや新鮮さに欠けるでしょ?」


「まぁ。そうだな」


「でしょ!だから私はこう考えたの!

このSOS団も発想の転換でみんなに大ウケで依頼もバンッバン入ってくる!

という訳なのよ。」


「ちょっと、待て。

ハルヒの言いたい事は分かった。

だがどうやってここを転換するんだ?」


「そんなの決まってるわ!

それを今からみんなで話し合うのよ!

いい?キョン、みくるちゃん、古泉君、有希!」


「まともな話し合いにしろよ・・。」


「はいっっっ」


「了解しました」


「コク(頷く)」


「じゃあまず1人ずつ意見を出して言って頂戴!

はい、まずみくるちゃん。」


「ふぇっ!?

わ、私から・・・ですか?

そうですね・・・・

発想の転換ですか・・・

あ!じゃっじゃあこんなのはどうでしょう?

良く少女漫画なんかにあるような

一見怖いのに実はとっても優しかったりする・・・」


「いわゆるギャップ萌えね!

うん!その案いいわ〜!

じゃ次、みくるちゃんに続いて良い案頼むわね!

古泉君!」


「そうですね・・・

ではこういうのはどうでしょうか?

ギャップを生かした活動というものは。

一見おかしな活動をしているこの部をもっと良いことをしてみるのは。

例えば・・・そうですね。

先生のお手伝いをしたり良いところをアピールし、今までとのギャップをアピールするのです。」


「古泉、それ遠まわしに俺らが馬鹿なことやってると言っていないか?」


「うん!古泉君の案もアリね!

でも手伝う以外にしてもらいたいわね!

じゃあ、次。キョン」


「俺か・・。

そうだな。

こんなのはどうだ?

外見を変えると言うのはどうd「却下。」」


理不尽だろ・・・


「最後!有希!

何かいい案ないかしら?」


「・・・ある。」


「流石有希!

教えて頂戴!」


「・・・BL。」


「びーえる?

なぁにソレ。」


「男同士の恋愛感情。」


「おい、長門・・・」


「それでどうすればいいの?

気になるわ!」


ハルヒ、なぜ乗り気なんだ。


「今の日本にはアニメーションや漫画が好きな人類がたくさん居る。

その中でも女子に多いのが腐女子という

BLを見るまたは想像して楽しむ人がいる。

そこをターゲットにする。

そうすればいい。

それに、ここに居る2人ならいけるハズ。

ギャップ萌え(キョンデレ等)も狙え活動目的を演劇にすれば教師にも認められ一石二鳥。」


ずいぶんと流暢な口調な事で。


「うーん・・・

今の意見どうかしら?

古泉君は?」


「僕は構いませんが・・・」


半笑いでこっちを向くな。


「あぁ、キョンのこと?

それならぜんぜんokよ!

ノープログレム!

好きなようにしてもらって構わないわ!」


「おいっハルヒ、色々ツッコミたいのは山々だが俺の意見を聞いてくれてもいいだr「さぁ、今からSOS団は華麗にイメージチェンジして依頼がバンバン入るのよ!

キョンにとってもいい事じゃない!

それぐらいいいでしょう!」


・・・はぁ。


で、具体的には何をすればいいんだ?


「イチャイチャ」


「ちょっと待てい!

長門、どうした?

頭がおかしくなったのか?ん?」


「正常・・・」


はいはいはい!

もぅ有希もキョンも静かに!

これをみなさい!」


そう言ってハルヒはホワイトボードをカンカンと叩く。


「いい?まずは客を集めることが大切なの。

何事も準備を念入りにしないといけないの。分かる?」


「あぁ。まぁ、そうだな。」


「だからキョンと古泉君にはまず客をおびき出すために今日からそれらしい雰囲気を漂わせるの。ok?」


「待てハルヒ。

それの何処がokなんだ?

良く考えろ。俺はその気は無いんだ。

なのに何でそんなことを・・・・


「じゃあキョンはこのSOS団を一生誰にも見向きされない

SOS団にするっていうの!?

そんなの私は御免よ!」


「・・・見向きされないのもどうかと思うが見向きされなくても良い気がしなくもないぞ」


「何よ!キョンのバカ!分からずや!!」


「なんなんだ、ハルヒの奴。

俺が言っていることは正しいっつーの。

・・・ん?何だ古泉。つつくな。触るな。」


「それは失礼しました。


それよりもいいんですか?

涼宮さんを怒らせて。

またあの神人が現れるかもしれないんですよ。」



「あ・・・・そうだったな・・・。

思いたくはないんだがもしやもう手遅れって事にはなってないだろうな?」


「それがですね、もう発生しかけそうなんですよ。

ですからここは涼宮さんのことを素直に聞いていた方がいいかと・・・。」


「・・・あー。

そうだ・・な。

その代わり今回だけだぞ!

俺も迷惑に巻き込まれたくないだけだからであって決してお前の為ではないから安心しろ。」


「ありがとうございます。」


〜〜〜


さぁ。ここで話は現在に戻る。


そして俺達はなぜかいつか朝比奈さんを撮影した時の様に俺達をカメラにおさめて言ったのだ。


「ハルヒ・・・早くこんなこと辞めてくれ。」


と言いたいところだが・・・

隣の古泉の事を考えたらまぁ。

黙らないといけない気持ちにもなる。


「はぁ・・・。」


「おや、どうしたんですキョン君?」


「お前はいいな。

気楽そうで。」


「何を言うんです。

これでも色々と考えていますよ。


もちろん、これからのことも・・・ね。」


「そうか。それならいいんだが・・」


「さぁ!くっついて!

さっさとして!」


「おい、ハルヒ。

もう2時間もたってるんだが・・・」


「そんなの気にしないの!

ホラ!周りにあんなギャラリーが!」


「分かってるからツライんだ・・・」


「僕は大丈夫ですよ・・・

後のことも考えていますから・・・」


「おい、顔が疲れているぞ。」


「「・・・・・」」


そして次の日・・・


「キョン!良いニュースよ!

昨日のが人気だったみたいで依頼がこんなにどっさり!!」


「そうか・・・良かったな。」


「ホラ、見て。

・古泉君とキョン君でもっとイチャイチャしてほしいです。

・放送禁止用語がかいてありましたのでカットさせてもらいます」


「・・・。ハルヒ・・・」




   

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