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堕落の系譜



 あんたもいつまでもふらふらしてないで結婚するなりしたら?
 姉貴の説教がうざったい。だから親戚の集まりは嫌いだ。オレはオレで忙しいんだよ、なんて嘯きながらぼんやりテレビを見ている。眠い。あくびが出た。
「キバナおじさん、お久しぶりです」
 後ろから懐かしい声が聞こえた。首だけで後ろを向くと、姉の娘、つまりオレの姪っ子が立っていた。
「あれ? オマエそんなにでかかったっけ」
「身長、伸びました」
 少し誇らしげにいうが、まだまだ子どもっぽい。何年か会っていないうちにずいぶん成長したもんだ。今年――何歳だっけ、まあいいか。
 昔から泣き虫でオレにだけは妙に懐いていた姪っ子。可愛くないわけがない。「そっか、もう一人前かあ」煙草を取り出すと「ちょっと、娘の前でやめて」と姉貴からクレームが来た。だから舌打ちをして自分の部屋に戻る。三歩ほど後ろをこっそり姪がついてきていた。
 ぴしゃり、締め切るとオレたちふたりだけの秘密の部屋。オレは煙草に火をつけて、思い切り吸い込む。はーっと一息に吐き出すと姪は少し煙たそうな顔をした。でもオレから離れない。
「オマエさ、まだオレのこと好きなの」
「へ?」
「昔からオレのこと好き好き言ってたじゃん」
 でもまあ、学校生活で他の男に目移りしたかな。軽い世間話のつもりでそう切り出した。
 意外なことに彼女は真っ赤になってもじもじとし始めた。「えと、あの」まったく隠し事が下手だ。昔から変わらない。
「オマエ何歳だっけ」
 答えられた年齢はどう考えても犯罪になる年頃。苛々しているから手っ取り早く女でも抱きたかったけれど、さすがにコイツに手を出すわけには行かない。
「あの、でも、わたし」
「ん?」
「おじさんのこと好きだから、あの」
「おじさんじゃねえ、お兄さん」
 あっという間に灰になった煙草を潰し、もう一本に火をつける。
「お、お兄さんのこと好きだから、えっと」
 まだるっこしい。オレが好きなことは十分知っている。だが、この場面でそんなことをいうとどうなるか、教えてやる。吸い始めたばかりの一本を潰して、にやりと笑った。
 思春期らしい細っこい身体を掴んでベッドに放り投げる。「けほっ」衝撃に咽せる彼女に馬乗りになって、煙草の味がするキスをした。唇の裏が苦い。初めは触れるだけ、だんだん深く、激しくしてゆく。舌を引き摺り出して蛇みたいに絡ませ合う。
「や、やあっ」
 唇を離した隙に、オレを押し除けて逃げ出そうとした。オレの力に敵うはずもないのに。両手を掴んで臍の下で固定する。カットソーをめくって、下着を露出させた。「へえ、可愛い下着」ピンクにフリル。ショートケーキみたいに甘い下着。すぐ脱がせるけど。
「いっ、あっ!」
 上にずり上げて、そんなに大きくない胸を曝け出させる。発展途上の、幼い胸。
「んー、もうちょいデカい方がオレ好みかな」
 鷲掴みにして乱暴に揉みしだく。小さくても柔らかい。「デカくしてやるよ」多分オレは下品に笑っている。
 手は拘束したまま、胸を舐め上げる。びくん、と小さい身体が跳ねた。「や、あ、あ」「初めてか?」「ん……っ」イエスだと受け取っておこう。
 目の前に手をかざして、指を動かす。「いまからこれがオマエのなかに入るからな」身体を硬直させて、少しだけ身を捩った。上と同じように甘い装飾の下着をするりと脱がせ、まだ幼いそこに指を這わせる。
「濡れてる」
「お、おにいさ、」
 なんだ、子供でもきちんと濡れるんだな。割れ目に沿ってゆっくりなぞり、特に濡れた部分をくちゅりと刺激する。
「んっ! そ、それ、だめ、です」
 意味のない制止を無視して、ゆっくり指先を侵入させる。押し返そうとする狭いなかをじわじわ侵食し、イイところを探す。
「あっ、あっ、あっ」
「分かる? オマエのなかに、大好きなおじさんの指が入ってんの。なか、ぐちゃぐちゃにしてんの」
「や……っ、いわないで、くださいっ!」
 泣きそうな声。もっといじめたくなる。
「こうされたかったんだろ? オレの指でここいじられて、気持ち良くなりたかったんだろ?」
 がくがく、と小さい身体が震えた。歯を食いしばって、彼女は一度絶頂したらしかった。きっと初めての経験だろう。いじめられてイくなんて、悪い子だ。
 オレもとっくに我慢できなくなっていたので、前を寛げて性器を出す。彼女は驚いた顔をして、それから目を逸らした。
「こっち見ろよ」
 腕を掴んで上体を起こさせる。
「これがいまからオマエのなかに入って、めちゃくちゃにしちまうんだぜ。嬉しいだろ?」
「そ、んな……っ」
「念願のおじさんちんぽで気持ち良くなろうな」
 血の気の引いた顔なんて見ないふりをして押し倒す。膝裏を掴んで濡れそぼつそこに性器を擦り付ける。柔らかい。これだけでも射精しそうだ。
「き、ばな、にいさ――あ゛っ! あ゛あ゛あ゛っ!」
 油断させたところで一気に挿入する。
「っあー……子供まんこキッツ……」
「う、え……っ、やだ、ぁ」
 ぼたぼたと涙を流しながら、姪は精一杯の抵抗を見せた。歯をカチカチ鳴らしながら、震えている。怖がっているようにも見えた。
 ギリギリまで引き抜いて、奥に突き上げる。全部は入りきらなかったが、それもまた興奮する。ずちゅずちゅとピストンを繰り返すと、姪はシーツを掴んで必死に泣き声を耐えていた。
「やぁ……っ、やだあ……っ!」
「んー? 嬉しいです、だろ?」
「ひっ、う、やだやだっ、おかあさ、」
 姉貴を呼ばれるとまずい。慌てて手を口で覆う。これじゃまるでレイプみたいだ。オレのことを好きな可愛い姪っ子との、イチャラブセックスなのに。
「っ〜〜っ!」
 舌を噛まないように、またキスをする。「んっは、あ、」じゅるり、ふたり分の唾液がシーツに落ちた。
 ぱんぱんっと肌のぶつかる音が響く。
「っひ、ぐっ! おに、さ、あっ、あっ!」
「あんまデカい声出すと姉貴に聞こえるから静かにしろよ」
「う〜っ!」
 精液が上がってきた。なかに射精するためにピストンを一層激しくする。
「あーやべっ、出るっ! 子供まんこに中出しする……っ!」
「やっ、やだやだやだ! やめて!」
 暴れる身体を封じて奥の奥に射精した。煽れないように押し込める。
「うっ、ぐす……っ」
 どろり、体液と血の混じった液体がシーツに溢れた。「初めてがオレでよかったな」ぽん、と頭を撫でる。
「キバナ兄さん、きら、い」
 消え入りそうな声は、無視した。

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