※学パロ
※同い年です
話したことなんてなかった。
いつも1人、休み時間も席に座って何やら難しそうな本を読んでいて、別に話したいとかも思わなかったし、興味もなかった。女子がやたら騒いでいる彼に、興味を示さなかった。
場違い、うん、そうだ。
オイラみたいな金髪で(言っておくが地毛だ)、素行の悪い奴が図書室なんかにいればそりゃあ場違いだ。うん。
さっきからいかにも真面目そうな奴らからジロジロ見られてる。でも別に興味ないし面倒だから無視。
こう見えて美術や芸術に興味はある。
独自の芸術論も持っている。向かう先は芸術関連の本棚。
いつもクラスの奴らと絡んだり中心になって騒いでいるが実はオイラは1人が好きだ。1人で芸術関連の本を読みに、偶に姿を眩ませて図書室へやって来る。
「あ、」
今 オイラが読んでいるシリーズの本、借りようと思っていた本が抜けている。昨日はまだあったから今日誰かが借りてしまったらしい。なんだ、オイラの他にあの本読んでる奴いるんだ。うん。
仕方ないから他の本でも借りようと向きを変えると、視界に、これまた場違いな赤色が入った。
教室の隅の席で、ちらりと見える赤だった。カーテンが靡く窓の近くの椅子を陣取り本を読んでいる。あ、それオイラが借りようとしてた本。
「それ、オイラも読んでる。」
勝手に口が動いていた。
しまった、と思ってた。話したこともない奴にいきなりそんなこと言われても困るだろ。ほら、びっくりしてる。
顔を上げた彼の顔を初めてじっくり見た。真っ赤な少し猫っ毛の髪に白い肌。茶色の瞳。人形のような綺麗に整った顔だった。びっくりしている顔も綺麗だった。
「あ、えっと、ごめ、」
急に恥ずかしくなって、うわあ恥ずかしい、逃げよう、うん、と思っていると、彼はふっと目を細めて微笑んだ。何故だか、ドキッとした。
「知ってる。お前が読んでたから、読んでみた」
興味をもった。
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意味の分からない文章だ…