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HAYA音ちゃん乳首プレイ! -2-

「……あーあ。乳首コキしながら踏まれてイっちゃったの?」

 ぺたんと床に座り込んではぁはぁと肩で息をする音也をベッドに座ったまま眺めていたHAYATOの性器からはかろうじて精液は出なかったけれど、もうそれこそあと一息というところだった。
 もうすこし。もう少しで、気持ちよくなれる。
 空腹の治まらないHAYATOは、音也の様子を窺うこともそこそこに次のステップに進むことを選んでしまった。

 HAYATOが音也を抱きかかえてベッドに引きずりあげようとした時に何の気なしに掛けた言葉。『淫乱だね』とそう耳元で囁かれた瞬間に、音也の中で何かが弾けてしまったようだ。



 きっといつもは大事に大事に抱かれるから、少し驚いてしまったのだろう。彼はただでさえ上気していた頬をまっかにして大粒の涙を零して本格的に泣き始めてしまった。先程まで夢中になって陰茎を握り、足りない刺激を強請るように腰を振っていた音也とは似ても似つかないこどものような姿にHAYATOが一瞬対応できずにいると、よりその泣き声は大きさを増してゆく。
 わんわんと大泣きしながら自らの精液で汚れた手で涙を拭おうとするものだから、HAYATOは慌ててその手をとった。

「う……っく、ちがう、はやとが、さわるからぁっ」
「よしよし、ごめんね。ちょっと苛めすぎちゃったかにゃあ」
「そ、だよっ、いじわる……っ」
「ん、ごめんね、まっかになって困る音也くんの顔が可愛くてつい。ほら、こっちおいで?」
「やだっ! もう嫌いだよっ」

 言葉の綾だとはわかっていても、さすがに『嫌い』の言葉が自分の口から零れたことに驚いたのだろう。音也はそれが耳に届いた瞬間目を丸くして、同時にあれほど大きかった泣き声もぴたりと止まった。
 HAYATOも驚きはしたものの、恋人の純粋すぎる程に純粋な反応に思わず表情が緩んでしまう。床にぺたりと座り込んだままの恋人の背に腕を回し、ひょいと抱きかかえてベッドに寝かせると、そのまま覆いかぶさるようにして頬に手を添え目を合わせた。

「嫌い? ……本当に?」

 あまいあまい、まるではちみつみたいにとろける声。それが音也のこころを溶かして、ふんわりと包みこんでゆく。すぐに返事をもらえるとは思っていないHAYATOが、待つ間に涙の後をなぞるようにちゅっとキスで拭ってやっていると、今度は先程までとは違う嬉しさのあまりこみ上げてくる涙を滲ませた音也が、きゅうっとその痩身に抱きついてきた。

「きらいじゃ、ない……」

 目を見て言うのはきっと恥ずかしいのだろう。耳元にくちびるを寄せて囁かれることばは普段よりずっとやわらかい響きをしていて、HAYATOは胸の奥がきゅうっと苦しくなるのがわかった。

 ――こっちがびっくりするくらいにえっちなことするくせに、実は恥ずかしがりやで甘えるのが大好きな、可愛いかわいいボクだけの恋人。

 可愛すぎる恋人だからこそ大事に扱わなければいけない、そのことを再認識したHAYATOは、前戯に夢中になりすぎて苛めすぎてしまったことを反省して今日はこれ以上の行為を諦めようと自分に言い聞かせた。今は勃ちっぱなしで痛い性器も、もうすこしすれば萎えてくれるだろう。そう思って。

「ふふっ、だぁいすき、音也くん」
「すき、すき、はやとぉ……っ」

 こみ上げる愛しさを隠そうともせずぎゅうっと抱きしめかえして、熱く火照ったかわいい耳たぶへとキスを落とし、愛の言葉を。鼓膜に直接響くそのことばに酔った音也がうれしそうに頬をすり寄せて甘えるように口にした返事を耳にしたHAYATOは、ようやく治まりかけてくれていた性器がまた硬さを取り戻したのがわかった。

「あんまり可愛いこと言わないで、せっかく我慢しようと思ってたのに、寝かせてあげられなくなっちゃうよ」
「え……」

 くすくすと、己の素直さに苦笑いをひとつ。これ以上くっついていては我慢できるものもできなくなってしまうと思ったHAYATOが体を離すと、だいすきな音也の赤の瞳は瞬く間にまた涙の膜で覆われてしまう。

「お、音也くんどうしたの。どこか痛い? 大丈夫?」
「ぅ、はぐらかさないで」
「え?」
「ひっく、ぅ、これ以上、意地悪しないでぇ……。おねが、早く、…HAYATOので、イかせてよ……」

 どくん、と心臓が高鳴った気がした。そうして、一気に顔が熱くなった感覚も。鏡なんて見なくてもわかる、きっと今顔は真っ赤だ。電気を消していてよかったと、HAYATOはそっと安堵のため息をついた。

 ――ねぇ音也くん、泣かないで。苛めてないよ。すきだから我慢しようと思ったんだよ。キミのことが大好きで大切だから、無理させたくないんだ。

 そう伝えたいのに言葉にできなくて、代わりにとHAYATOは音也の汗で張り付いてしまっていた前髪をそうっとよけてやる。その優しいしぐさと包みこむような雰囲気に安心したのだろうか、音也はしばらくじっとされるがままだったが、やがて思い切ったようにいとしい恋人の首を抱き寄せて、駄目押しのキスをした。

「〜〜っ、もう、我慢してあげられないよ」
「我慢なんてしなくて、いい、から。ねぇHAYATO、」

 普段は滅多に自分からキスをすることのない音也のあたたかい舌が自分のそれに絡む幸せな感覚で、HAYATOの理性が崩れ落ちてしまうのにそう時間はかからなかったように思う。
 けれどこのままセックスをするのはなんだか勿体ない気がしたから、HAYATOは音也の手をとり指と指を絡め、あとほんの少し、焦らしすぎて音也が本格的に拗ねてしまわない間だけと決めて恋人からのキスを堪能するのだった。





end

改定履歴*
20120614 新規作成
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