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ねこみみプレイ! -2-

「大丈夫ですか」
「ご、ごめんトキヤ、俺…」
「いいえ、熱かったですか? ごめんなさい」
「俺、こんなに猫舌だったっけ」
「…火傷など、していませんか?」
「ん…、舌があついよ、トキヤ…」

 慌てて持ってきた濡れタオルで音也の胸元を押さえると、至近距離で視線が交わる。おおきな瞳に涙を一杯にたたえてそう言われてどくんと心臓が高鳴った。今にも零れ落ちそうな涙に誘われるように、トキヤは音也の顎に片手を添えてくっと上を向かせ、そのままちゅっと涙を舐めとる。そうして、当然のように次はくちびるへ。
 さくらんぼのように赤く色づいた唇は無防備にも緩く開いていて、その隙間から舌を進入させ、起きぬけでまだ意識がぼんやりしている音也がたいした抵抗もしないのをいいことに、深く深く口付けた。

 舌や上顎の裏をなぞり、あたたかい舌へ自身のそれを絡ませて。音也はもともと八重歯が鋭いほうなのだが、猫になったからだろうか、いつもよりそれは鋭さを増していた。そおっとなぞってみると、音也は鼻にかかったような声を上げ、ふるりと背筋を震わせる。
 お互いの唾液が混ざったくちゅくちゅという水音が耳に届き、顔がだんだん火照ってゆくのが自分でもわかった。きっと音也も同じなのだろう、頬に添えた手が不意に触れた耳たぶまでがあたたかい。いつのまにかトキヤに縋りつくようにしていた指先には、次第に力がこもっていった。

「ん、ん…っ、ぷは、」
「火傷は、大丈夫みたいでしたね」
「やけどより、息がくるしかったよ!」
「ごめんなさい、可愛い恋人が痛いのは嫌で、ほうっておけなくて」
「だからって、こんな…朝から」

 唇を離した瞬間に抗議の声がとんできたのは、きっと『息が苦しかったから』ではないだろう。でなければこんなに顔を赤くする理由がわからない。爽やかな春の朝にはとても似つかわしくない濃厚なキスは、15歳の性欲を煽るのには十分だったようだ。彼の股間に視線をおとせば、性器が立派に勃ちあがってしまっていた。

「『朝から』何です?」
「あ…う、なんでも、ないよ」
「こんなにおおきくさせてしまって、恥ずかしい…とかですか?」
「やっ! これは…だってトキヤがえっちなキスするから…っ」
「音也のせいでしょう? こんなにかわいい耳やしっぽだけでなく目線や声全てで誘われて、その気にならない男がいるとでも?」

 低くてあまい、だいすきなトキヤの声。これに弱いのは猫耳が生えても変わらなかったらしい。音也はぴくんと体を震わせそのまま固まってしまうと、唯一自由になるらしい視線で目の前の恋人を見上げた。その目には先程のキスの快感によるものだろう、涙の薄い膜が張っていて、それはうすくひらいたままの唇から見える赤い舌と合わさりトキヤの欲を何倍にも増幅させる。

「音也、今日の予定は?」
「今日…?今日は、七海とレコーディングルームで練習しようって」
「では、キャンセルしてください。練習より先に、あなたのからだを隅々まで調べなくては」
「えっ、えっ、なんで、トキヤ」
「だってほら、猫耳としっぽ。どういう仕組みではえているのか、気になりませんか?」
「あ、でも…待ってそんな急に、あっ!」
「待てません。耳、随分敏感ですね。ちょっと撫でただけでびくびくからだが跳ねて、これではまるで乳首を触ったときみたいな反応ですよ」
「やぁ…っ、だめ、トキヤやめて」
「ふわふわで愛らしくて、いやらしくって…。一体どうやってこんなに素敵なオプションをつけたのです?」
「そんなの、しらな…ひぁあっ」

 大きなふわふわの耳を触りながらゆっくりと言葉で追い詰めて、最後にそれをかぷりと甘噛みする。ただそれだけで、音也の口からは鈴のように可愛らしい声が漏れた。背中に回した手をつうっと腰の方へ滑らせてしっぽの付け根に触れると、びくびくと痙攣しながら弓なりに反るしなやかなからだ。トキヤはその痴態にぺろりと舌なめずりをすると、ふわふわの耳を甘噛みしたまま囁いた。

「では音也、今日はせっかく猫なんですから、気持ちいいときはにゃあって啼いてくださいね?」




****
「やだやだぁトキヤのばか!へんたい!ふにゃああん」

いつもよりいくらか高めの音也の喘ぎ声が、トキヤの鼓膜を心地よく揺らし始めてからどれくらい経っただろうか。朝食も自主練も放りだして、ふたりはトキヤのベッドの上にいた。

「音也、そんなに腰を揺らしては舐めにくいですよ」
「やだっ! そこ、だめだって」
「こんなにだらだら先走りを垂らしておいて、だめはないでしょう?」
「!! …も、やめ…はずかしい、から」
「はずかしいと、こうやってきゅうきゅうって締めつけてくれるんですね? 指が折れてしまいそうですよ」
「ぅ…ひっく、ときやぁ…いじわる、いやにゃあ…」

 言葉で苛めれば苛めるほど、音也の語尾は無意識に猫らしいものに変わっていった。うつ伏せにして腰だけを高く上げさせ、ゆるやかな丸みの奥でひくついている入り口、そこに指を這わせゆっくり抜き差ししながら舌でなぞると、びくびくと腰が揺れる。
 口では嫌だと言っていても、性器から零れる先走りと自分を振り返って誘うように見つめる視線は確かに感じているときのもの。そのことに気付いていたトキヤは、いくら嫌だと言われても愛撫をやめることはなかった。大体、嫌、というその声はひどくあまったるいもので、まったく嫌がっているようには思えないのだ。

「意地悪なんて心外ですね。可愛がっているのですよ? …その証拠に、ちゃんとあなたの気持ちイイところを教えてあげましょう」
「え」
「ここ、しっぽの付け根。猫はここが性感帯らしいですよ?」

 音也のすらりとした脚に巻きついていた艶やかな毛並みの尻尾。それをつぅっと撫であげて、付け根を握る。ゆるゆると強弱をつけて握りこみながらまた後孔に舌を這わせてみれば、音也の口からは焦ったような気持ちいいような、なんともいえない可愛らしい喘ぎが零れた。

「――ッ!! ふ、ふにゃぁあっ! らめ、はなして、はな…っトキヤぁっ」

 内容としてはトキヤの行為を制止しようとしているのものなのだが、もちろんそんなことで止めるつもりはない。むしろこの男は、嫌がられれば嫌がられる程に優しく苛めて乱れさせたくなるという困った性癖を持ち合わせていた。いつもなら理性がそれを抑えるのだが、今日は恋人のあまりの可愛さにどうも抑えが利かない。

「やぁ、出ちゃう、でちゃ…あぁあっ」

 絶え間なく上がる嬌声に目を細めながら尖らせた舌を一層深くまで差し込んで、まっかに膨張して震えている性器を二、三度扱いてみれば、音也は全身をびくびくと痙攣させながら白濁を吐き出した。かくんとちからが抜けたようにベッドに沈みこもうとするからだを支え、覆いかぶさるように耳元に口を寄せてキスをする。

「…はぁっ、は、……はぁっ」
「たくさん出ましたね?」
「ぅ、トキヤが、やめてくれない…からっ」
「あまりに気持ち良さそうな声だったので、つい」
「ばか、へんたい」
「しっぽだけでイっちゃうような淫乱なにゃんこには言われたくないですね」
「……ふ、ひど…」
「…可愛い。君のその淫乱な所も、すきですよ」

 自身の出した白濁で濡れそぼったままの音也の性器を撫でながらねこみみに直接囁いて、もう十分に大きくかたくなったモノを音也の後ろに宛がうと、音也はその熱にぴくんと反応して背筋を震わせる。言葉は何も出なかったが、かわりに下の口がひくひくと強請るように動いた。






改定履歴*
20120223 新規作成
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