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HAYATO強化月間 -2-


「ちょ、音也…なにして、」
「『音也』?HAYATOは俺のこと、『音也くん』って呼ぶよ?」
「――っ、『音也くん』、急にどうしたのかにゃ?そんなにちゅっちゅしたら擽ったいにゃあ」

『HAYATOスイッチ』が入ったトキヤは、にこにこした笑顔で口調もやわらかくて可愛いもので、テレビの中のHAYATOそのものだ。一瞬でこんなにも変われるだなんて、さっすがプロだね。それにしても、口角を上げた笑顔を作ってちょっと意地悪な口調にするだけで簡単に挑発に乗ってくれてHAYATOを演じてくれるんだから、トキヤは単純だ。そんなところも全部すきなんだけどね。

ともかく、これで今からしばらくはHAYATOのままだ。初めは二人きりの時も全部HAYATOだなんて冗談じゃない、って思ったけどこれはこれでおいしいことに気付いちゃった。俺、一度HAYATOを抱いてみたかったんだよね。だって照れ屋で恥ずかしがりのトキヤと違って、HAYATOならキモチいーところ擦られたらあんあん啼いてくれそうじゃない?うっわちょうたのしみ!早く抱きたい。早くはやく。

「HAYATO、本番までまだあと3時間もあるね?」
「ん〜、そうだったかにゃ…?」

今日は大事な生放送だからってマネージャーが気を遣ってくれて、リハーサルと本番の間の、この3時間もある空白の時間に他の仕事を一切入れないようにしてくれた。最初は3時間も何しよう、ドラマの台本も覚えちゃったしギターは周りに迷惑だしって思ってたんだけど、トキヤっていう可愛いおもちゃがあったね。こんな大事な事忘れるなんて俺どうかしてる。

「知らないフリしてもダメー。ね、キスしたい。もっとエロいちゅー。ほら、くち開けて?」
「おとやく…んんっ」

嫌だったらくちびるをきゅっと閉じることだってできるのに、トキヤはそれをせずに俺の舌を受け入れてくれた。もちろん大歓迎って程じゃないけど、トキヤがそんなことになるのは滅多にない(ていうか見たことないかも)から俺はそれで十分。熱い口内を隅から隅まで舐めて、この期に及んで逃げようとする舌を自分の舌で捕まえたら、ほらね、今脚すり寄せたでしょ?きっと勃起しはじめちゃったんだと思う。トキヤは俺とそういう関係になるまで童貞処女だったくせに今じゃキスだけで勃っちゃう淫乱だ。こないだ本人にそれを言ったら、『あなたがそう躾けたんでしょう』って真っ赤な顔して怒ってたけど。

「ふぁ、っ、だめだよ音也くん、マネージャーさんとか誰かがきちゃったらどうするの?」
「そうだね…鍵も掛けてないし。んー…マズイかなぁやっぱり」
「ねっ?ねっ??だからちゅーはここでおしまい。ほら、音也く…」
「――なんて、言うと思った?いいじゃん別に見られても。俺は世界中にお前は俺のものだって自慢したいくらいすきだよ」

キスで気持ちよくなって勃っちゃったくせに、ここで辞めようなんて上辺だけのセリフ言っても無駄だよ。だってお前の顔はもうセックスの前いつもそうなってるように真っ赤だし、目は潤んでるし、ほら、俺の服を掴んでるその右手だって離してくれてないでしょ?お前の全身がもっとキモチよくなりたいって思ってること知ってるよ。だからやめてあげない。

俺はソファの前のテーブルに置いてあった鞄を手繰り寄せ、ごそごそと漁ってちっちゃなローションを取り出した。見慣れたその瓶が視界の端に映ったんだろう、トキヤは何か言いたげに口をぱくぱくしてる。『なんでそんなもの持ち歩いてるんですか?』ってとこかな?でもそんなの答えは簡単、俺たちは仕事の性質上、急に泊りになったりすることがたまにあるんだ。俺は一日だってお前を抱けないなんて嫌だから、そのためにはいつでもお泊りセットの準備は怠れないわけで。これだってトキヤを傷付けたくないって、お前を大事に思ってのことなんだから、その辺はわかってくれるとうれしいな。ほら、そんなに困った顔しないで俺を受け入れて。真っ赤な顔でダメって言っても逆効果だよ?

「音也くん、まさかと思うけど、その」
「ん、そのまさか。HAYATOは頭いーね、いいこいいこ」
「ふあ、撫で撫でうれしいにゃぁ…じゃなくて、だ、だめだめ!ここ楽屋だよ!」
「わかってる。ドキドキしちゃうね?」
「そうじゃなくって…っあう、」
「キスでちんこ勃ててるHAYATOにだめって言われても説得力ないかな?」
「んっあ、ひ…ぃやにゃあっ」
「はい、おとなしく腰上げてー」

ほんと、お前って快楽に弱いよね。キスだけでこんな、抵抗ゼロになっちゃってどうするの?やだって言いながらも俺がトキヤのからだを包んでいるHAYATOの衣装のベルトに手を掛けてかちゃかちゃとバックルを外す間、トキヤはたいした抵抗もせずなされるがままだ。それどころか、俺の腕に自分の手を添えて、なんていうの、ガン見?勿論自分の股間をね。きっと今からどうされるのかすっごく興味があるんだと思う。または期待してるかのどっちか。もしかしたら両方かもね。

ベルトを外して、真っ白でいっこも汚れなんてついてないスラックスの前を寛げさせて。トキヤだって期待してるだろうから遠慮なしに下着に手をつっこむと、トキヤの熱い先端が触れた。トキヤのからだはやっぱり正直だ。だってほら、指にぬるぬるの先走りがついてきたよ。本当だったらお前のご期待通りこのまま扱いてイかせてあげたいけど、俺もさすがに本番用の衣装を汚すなんて真似はできない。何も言葉にはしないけど、スラックスを脱がそうとしたのが伝わったんだろう。トキヤの協力もあって下着ごとすんなりと脱がすことができた。






改定履歴*
20111215 新規作成
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