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ミルクとはちみつ -5-

頬から耳たぶ、そして首筋へ。トキヤは音也の肌を甘噛みしたり、痕が残らないぎりぎりの強さで音也の肌をちゅうっと吸い上げたり、腕の中の恋人を思い切り甘やかしながら彼が返す可愛らしい反応を堪能していた。

「んっ、ん、ちょ、トキヤ」
「音也、…かわいい。寂しい思いをさせてしまってごめんなさい」
「わ、わかったならいいんだけど、まってよ、あっ」

鎖骨にそって舌を這わせてみれば、音也はびくんとからだを跳ねさせトキヤの肩に置いた手にぐっとちからをこめ距離をとろうとする。理由は簡単、彼の性器は与えられた刺激に素直に反応してすっかり勃起してしまっていて、それがばれるのが恥ずかしいのだ。

「まってまってトキヤ、ちょ、いっかい離して…っ、今日、は」
「だめです。充電、まだ、おわってないでしょう?」
「も、いじわる!」

ふたりとも浴槽の床にお尻をつけたまま向かいあわせにからだを寄せ合っていたから、キスを繰り返していたあたりから音也のものがゆるやかに勃起してゆく様子は文字通り肌で感じていた。もちろんトキヤ自身のものもそれにあわせるように勃ちあがっていて、今二人の性器は音也が身じろぎするたびにぴとぴと触れ合ったり離れたり、もどかしい刺激を与えてくれる。

「あなたの肌は、暖かくてきもちいいですね。ずっと触れていたくなる」

自分の腕の中で恥ずかしそうに身を捩る恋人のことがどうしようもなく愛しくなってきて、音也の頬にキスをしながら彼の性器に手を伸ばそうとしたところだった。それまで大人しくされるがままだった音也が、トキヤの首筋にゆるく噛み付いてきたのは。

「――もう!」
「っぁ、」

かぷ、と音が聞こえてきそうな勢いで噛み付いて、しばらく仔犬がじゃれるようにはむはむと感触を楽しんでいたかと思えば、そのままぺろりと舐め上げられる。予想だにしていなかった刺激に思わず吐息混じりの声が漏れて、トキヤは音也の下半身に伸ばしかけていた手をひっこめるとそのまま口を覆った。

「そんなの、トキヤだってそうだよ」
「おと、や…?」
「俺と違って、まっしろで、きれいで、触るとすっごくきもちいい。俺、トキヤの肌すき」

先程までは確かにトキヤが主導権を握っていたというのに、今はもう逆だった。音也のおおきな手はトキヤの白いなめらかな肌の上をするすると動き回っていて、キスを落とす役目も今は音也のものだ。

「…っく、擽ったい、です、音也」
「あとさぁ」

上目遣いで自分のことをじっと見つめる音也のキスが、腕に、肩に、そして胸元へと降ってくる。ただくちびるが触れる些細な感触の筈なのに、今のトキヤにとってはそうではないようだ。彼は口を押さえたままきゅっと目を瞑って、耳にリップ音が届くたびに声が漏れるのを我慢するので精一杯だった。

「トキヤはいっつも俺のこと可愛いって言ってくれるけどそれ、俺も思ってるから」
「何、言って、っあ、…っん!」
「そういうとこだよ。トキヤって触られるの慣れてないでしょ?俺がちょっと触るだけですぐキモチよさそーな顔してくれるのみると、すっごくドキドキする」

思っていた以上のトキヤの反応に気をよくした音也は、にこ、と笑いながらキスを続けた。なんだかとてもトキヤを自分のものにしてみたくて、いつも自分がされるように所有のしるしを残したいと思った。けれど首筋に痕を残すのはさすがにまずいだろうから、鎖骨の下の皮膚のうすい部分にちゅうっと吸い付いてみる。様子見のため弱めにしてみたというのに、ゆっくりとくちびるを離してみればそこにはあざやかな紅い花が咲いていた。

「…あ、ついちゃった」
「こら、音也…っ」
「トキヤごめんね?」
「も、いいから辞めなさい、ぅ、」
「やーだ。ねぇ、トキヤ。おれ、決めてたことがあるんだ」

それまで背中や胸部を滑るように撫でていた音也の手が、するりと内股へと移動する。彼の手はもうずっとギターを弾いているせいで指先が硬くなっていて、それがトキヤのやわらかい内腿を刺激した。途端にびくんと跳ねるからだに、トキヤはすっかり焦ってしまった。

「決めてた、こと?」
「うん。俺、もうトキヤが足りなくてしんじゃいそうって言ったでしょ?けどトキヤは仕事で疲れてる。だからねっ今日は、俺がしてもいい?」
「なに、を、ですか…?」
「〜〜ほんとはわかってるくせに、トキヤは意地悪だよ」
「あ、」
「いいや、じゃあちゃんと言うね?今日はね、トキヤがいつもしてくれるみたいに、俺がトキヤのこときもちよくさせてあげる」






改定履歴*
20111201 新規作成
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