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弟の恋人に、恋をしました。 -5-

唇を押し当てるだけの長いキスの後、まるで味見をするようにHAYATOの舌が
音也のくちびるをぺろりと舐め上げる。知らず瞑っていた目を開けてみれば、
思わず上擦った声が出てしまうくらいに性的な笑顔がそこにあった。

「は、HAYATO、ちょっと待、」
「だーめ。はーい音也くん、腕あげてー」
「わぁあっ」

音也が風呂上りに身につけていたものは、HAYATOから借りたシャツとハーフパンツ。
下着は新しいのがあるからとくれたものだ。気付けば、自分が身を横たえているベッドのシーツも枕も、
とにかく、今音也を包んでいるものは全てHAYATOのにおいがする。
やたら高級そうな、どこかのブランドものの香水のにおいだ。
シャツを脱がされた自分の首筋にHAYATOが顔を埋めた瞬間、
微かだったにおいはぐっとはっきりしたものになった。

HAYATOの髪と肩で音也の視界がほぼ一杯になってしまった中、ぺろり、と
自分の首筋をあたたかな舌が這う感覚だけがやけにリアルだった。
あまりの突然な行為に抵抗できずされるがままになっていると、ちくんと痛みが走って、
きっとキスマークを付けられたのであろうことが予想できる。
耳を甘噛みされ、舌で耳の孔をなぞられて思わず腰が揺れた。

「やめて、HAYATO…っ」
「やだ。せっかく音也くんがボクのベッドに居てくれるんだもん」
「俺、おれ、やっぱりソファで寝る!」
「わかった、なんて言う訳ないってことくらいわかるよね?」
「でも、…だってHAYATOは俺のことすきじゃないのに、こんなのだめだよ!」
「好きだからやってるんでしょ〜?わからないかにゃぁ」

音也は自分に覆いかぶさってくるHAYATOをなんとか押し退けようと肩に置いた手にぐっと
ちからを込めるが、びくともしない。HAYATOの体つきはトキヤに似て細身で、どちらかといえば
音也の方が筋肉がついているのだが、音也の抵抗などものともしないでHAYATOは愛撫を続けた。

一通り耳たぶや首筋にキスをし終えた彼は、続けて露になっていた音也の鎖骨を舌でなぞる。
そうして、次は胸元にあるちいさな乳首を。
やさしくなぞったかと思えばちゅうっと吸い付いて、すこし勃ってきたら、今度は緩く歯を立てて。
びくんと震えるからだに口角をあげ、まるでその反応を楽しんでいるようだった。

その頃になると音也はもう抵抗をするというよりは声を出さないようにするのが精一杯で
必死に両手で口を覆って快感に耐えるようになっていた。結果HAYATOの手は自由になり、
当然といえば当然だが、腰や尻を撫で回しはじめた。上機嫌で音也の頬にキスをしながら、
その手がそろりと音也の性器を覆って、下着ごとゆるく扱く。

「――ひゃあっ!!」
「あ、ココ濡れてるね〜。ぐちぐちって音聴こえる?素直に反応してくれててうれしいなっ」
「……っ、冗談やめて、HAYATOってば!」
「本気だよ?ボクは音也くんの事が好きだからハグもするし、キスもするんだよ〜」

声を我慢するのに集中していて無防備だった性器への突然の強い刺激に、無意識に
嬌声といってもいいくらいの声をあげてしまった音也は、
そのままきっと涙目で自分を苛めている張本人を睨みあげた。
けれど、真顔で本気だと返されてしまってはますます混乱は深まるばかりだ。

――すき?HAYATOが?おれのことを…?

「そ、そんなこと、急に言われても」
「信じられない?」
「……信じられないよっ!だってHAYATOはトキヤのお兄さんで、それで…っ」
「弟の恋人を好きになったらダメなのかにゃ?」
「ダメ…とか、じゃなくって」
「たしかに、弟の恋人を寝取るなんてトキヤには少し悪いと思うけど…
 好きになっちゃったものは仕方ないよね?」

どうやら、HAYATOは質問の答えを聞く気はないようだ。ゆるく開いたままだった唇をキスで塞ぐと、
音也の腰に手を回して腰を浮かせ、するりと下着ごとハーフパンツを取り去ってしまった。
拒否の声をあげようとして口を開くと、途端に進入してくる舌が思考を絡めとってゆく。







改定履歴*
20111115 新規作成
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