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僕の悪魔 -12-

「…坊ちゃん、それはちょっと反則です」
「う…?」
「そんなに可愛いことを言われたら、貴方のからだの負担も考えず今すぐに挿入したくなるでしょう?」
「だ だって」
「ほら、もうこんなに固くなった」

大きな瞳にうっすらと涙を湛え、顔を真っ赤にして、吐息交じりの声で囁かれた言葉は、
悪魔の理性を奪ってしまうのに十分過ぎるほどの効果があったようだ。
セバスチャンはスラックスの前をはだけさせたかと思うと、固くなったものを取り出して
そのままシエルの白くてやわらかな内腿に焦らすように擦りつけた。

「や、なにして…っ」
「コレ、いまから貴方の中に挿れてあげますからね?」
「そういうこというな、ば……、ぁっ!ん、セバスチャ…」

その間にもシエルの後孔を解すように右手の指先は動いていて、
シエルの口から漏れる声はあまいものになってゆく。
セバスチャンの先走りでシエルの内腿が濡れて、擦る度にぬるぬるする感覚がいやらしい。
シエルの細く華奢な腰は、いつのまにか足りない快楽を探すように揺れ始めていた。

「嗚呼坊ちゃん、もう本当に限界です」
「え…?」
「さぁ、息を吐いて、ちから抜いてくださいね」

セバスチャンの紅茶色は、こういう行為をする時、燃えるような緋色に染まる事がある。
その色は深くてとてもきれいで、何より、思わず悪魔の瞳に戻ってしまうくらいに
自分が求められているという証のようで。シエルはその瞳を見るのが大好きだった。

すうっと緋色に染まる瞳に見惚れてしまった瞬間に奥まで突き入れられて、
先程まで入っていた細くしなやかな指とは比べ物にならないくらいの質量がシエルを襲う。

「――ぁ、あ!んっ、くるし…っ」
「お上手ですよ。ゆっくり息をはいて…」
「セバスチャ、セバスチャンッ」
「ほら、指よりもっと奥深くまで繋がっているの、わかるでしょう?」
「ぅ…、おっきくて…くるし、」
「苦しい、だけ?」

これ以上ないくらいに奥深くまでからだをつなげた状態で、
悪魔はまっすぐにシエルを見つめてそう意地悪を言ってみる。
そうすればシエルは、消え入りそうな声で「きもちいい」と口にした。

まるでそれが合図のように、セバスチャンは律動を開始する。
初めはゆっくり、自分を受け入れるのに精一杯できつく締まっているそこを解すように。
腰を前後に揺らしながら時折横の内壁を抉るようにすれば、
よほど気持ちいいのだろう、シエルの嬌声が涙声交じりのものに変わる。

「やぁあっ!あ、あっ」
「坊ちゃん…嗚呼、貴方の中は暖かくて気持ちいいですね」
「んう、っぁ、や、ゆっくり…っ、ゆっくりがいい」
「だめです、こんなに気持ち良さそうなお顔をされているというのに」
「あっ、せばすちゃ、セバスチャンッ」

ゆっくりだった律動がだんだん激しくなり、肌と肌がぶつかるたびに音が聞こえるようになった頃、
シエルの細腰を掴んでいる手にちいさなシエルの手が添えられた。
初めは大して気にせず行為に集中していたのだが、どうやら彼は
恋人に頬を撫でてもらいたいらしかった。

これは、シエルの癖だ。これ以上ないくらいに卑猥なことをしている最中だというのに、
無邪気な仕草でこどものような触れ合いを求める。
ただ頬に触れた時にシエルが見せる笑顔がこれ以上ないくらいに嬉しそうなものだと解っていたから、
セバスチャンは上体を倒してシエルに覆いかぶさると、望みどおりに頬に手をあてた。
そのままそっと頬や額の汗を拭うように撫でてやれば、
シエルは思ったとおりにしあわせそうな、嬉しそうな表情で自分を組み敷いている男にひとつキスをした。

「やぁあ、なか、熱い、セバスチャあっ」
「坊ちゃん、坊ちゃん…ッ」

その仕草がたまらなく愛しくて、からだも魂もすべて自分のだというのにそれでもまだ足りなくて、
セバスチャンは性器をしっかり根元まで挿入し、シエルの気持ちいいところを穿つように腰を押し付けた。
その刺激はシエルの幼いからだには強すぎたのだろう、程なくしてシエルは声も上げずに
まっかに張り詰めた先端から勢いよく白濁をはきだし、
それは自らもシエルの奥深くに精を注ぎ込んでいた悪魔のシャツを汚してしまった。






改定履歴*
20110909 新規作成
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