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無防備な主人と執事の日常 -4-

「坊ちゃん、我慢できません。今ここで抱かせてください」
「!はぁ!?仕事中に何言ってるんだ、ばか」
「馬鹿でも何でも構いません。貴方に欲情しました」
「欲じょ…って、ぁ、ヤメ…」
「大体急になんかじゃないですよ。朝から、いえ、昨日からずっとこうしたかった」

ソファに座っていたちいさなからだを抱え上げ、ハーフパンツを脱がせて広い机へと座らせると、
坊ちゃんは慌てたように性器を隠そうと両手でそれを覆います。
ですが恥らうその仕草は私の欲を煽るだけということに、いつ気付いて下さるのでしょうか。

「隠さないでちゃんとみせてください、坊ちゃん」
「いや、いやだこんなところで…あ!」

私の片手でも余る程にほっそりしている両の手首を掴んで退かすと、ぴょこんと顔を覗かせる性器。
朝にもいちどイかせて差し上げたというのに、それは先程から繰り返されたキスに反応して
すっかり勃ちあがっていました。
快楽など知らないまっさらなからだをこう躾けたのが私だと思うと、
それだけで下半身が窮屈になってしまいます。

「ここ、こんなに蜜を溢れさせて…朝のアレだけでは足りなかったのでしょう?」
「やぁっ!」
「嫌じゃありません。ほら、また零れた。後ろだって、私の指を咥え込んで離してくれませんよ」

床に跪き、坊ちゃんの脚の間に顔を埋めてまっかに充血して震えるソレを舌で舐め上げながら、
可愛らしい後ろの孔を指で解していけば、途端に聞こえてくるあまい声。
やめさせようとしているのでしょう、坊ちゃんの手が私の肩へと添えられますが、
力の入らなくなったそれでは、もちろん効果などありません。

「んぁ、だめだ、書類が」
「…お仕事なんかより私をみてください、坊ちゃん」

とうとう自分のからだを支える力すらも抜けてしまったらしい坊ちゃんを机に組み伏せて、
大きく固くなった自分のモノを取り出し擦りつけながら挿入直前の私を前にしても、
坊ちゃんは気丈にお仕事のことを気にされていて…正直、少し驚きました。

なるほど、確かに坊ちゃんの背後にはチェック途中だった書類やら招待状やらが散乱してますが、
今それはどうでもいいのです。坊ちゃんの意識に1ミリでも自分以外のことが浮かんでいる、
よくよく考えればごく自然なことなのに、そのことがとても面白くなくて、
私は後先考えずに坊ちゃんの中へと進入したのでした。

「――あ!くぅ…ん」
「坊ちゃん、きもちいいです…動いていいですか?」
「だめ、ダメ…っ」
「こんなに締め付けて、だめはないでしょう?ちから抜いて…気持ちよくして差し上げますから」
「ひぁ、ぁ、あっ」

靴下と靴下止め、それから靴だけを履いた下半身と、
きっちり結われた首元のリボンにジャケットという上半身のアンバランスさが、
本来お仕事をするはずの執務室でセックスしているということを際立たせ、余計に感情を煽ります。
坊ちゃんの性器は先程から深い青のジャケットに透明な雫を零していました。

「こんなに先走りを零して…ホラ、ジャケット、染みになっちゃいますよ?」
「ん、やっ、意地悪するなぁ」
「意地悪じゃありません。こんなに淫乱に育ってくださったのが嬉しいのです」
「あ、あ…、ひぅ、やっ」
「嗚呼、きついです。言葉でまでも感じてくださるなんて、どこまで可愛いのですか」

片手で細腰を掴んで律動しながら、顔を隠そうとする片手をとってキスを落として、
指を絡めて。甘やかすように名を呼べば、驚いたように私を見上げる瞳。
それと連動して全身がびくんと震えて後ろがきゅうっと締まったのが、私にまでわかりました。

どうしようもないくらいに好きな気持ちを伝える行為で、大好きな恋人が感じてくれている。
悪魔として永い時間を生きてきましたが、私はこれ以上に嬉しいことを知りません。
どうやら私は、こんなちいさなご主人様相手に、随分と溺れてしまっているようです。

「あ、ぁ、セバスチャン」
「はい」
「も、だめ、…きもちいい、っぁ」
「私もです。このまま、中でださせてください」

限界が近づいてきていて余裕のない声になってしまったのが恥ずかしいのですが、
私のお願いに坊ちゃんはこくん、と小さく頷いてくださいました。
それを合図に坊ちゃんの特に弱いところを責めるように擦ってみれば、
そのたびにあがる嬌声が、私の鼓膜を心地よく揺らします。ジャケット越しに伝わる高い体温が、
坊ちゃんが確かに感じてくださっていることの証拠のような気がして、
私は思い切り抱きしめたまま奥深くへと全てを注ぎ込んだのでした。



****

「…困りましたね」

ふたり分の精液でどろどろのまま眠ってしまった坊ちゃんを抱き上げて、ベッドへお連れして。
本当はお風呂にお入れして差し上げたいのですが、未だに起きる気配がないのです。
せめてタオルと湯を取りに向かいたいのですが、
坊ちゃんのおてては私の燕尾服をきゅっと握りこんでしまったまま。

「ねぇ坊ちゃん、起きてください」

そっと声を掛けてみても、気持ち良さそうにすぅすぅと静かな寝息を立てるだけの主人に、
私ができることといえば…、風邪をお召しにならないよう、抱きしめて差し上げることくらいでしょうか。

――おやすみなさいませ坊ちゃん、いい夢を。




end

改定履歴*
20110604 新規作成

リク内容:「い○ご100%」なハプニングな坊ちゃんと、その羨ましい被害を受けるセバスチャン/R18 ありがとうございました!
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