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悪魔の所有物 -3-

シエルも成長し小さかった身長もすこしは伸びたものの、元より肉のつきにくい体質なのだろう、
手首も腰も、ぐっと力を入れれば折れてしまいそうに細いまま。
力も悪魔のそれに敵う筈もなく、シエル自身もそのことをよくわかっていた。

首元のリボンを乱暴に解かれ、ボタンを千切るようにして肌を暴いてゆく悪魔にろくな抵抗もできない。
曝け出された白いやわらかな肌に噛み付かれ、赤い所有印をいくつも残されても、
できることはただ首を横にちからなく振る事だけだった。

ふと目に入ったセバスチャンの瞳はいつもの紅茶色とは違う悪魔の赤を宿していて、
先程夜の空に浮かんでいた月を思い出させた。
この赤を宿したセバスチャンにはひどく抱かれることが経験上わかっているのに、
細い脚の間には彼の脚が滑り込んでいて逃げることもできない。

――いや、正確には、たとえ逃げられる体勢であっても、
シエルには悪魔の手を振り解くことなどできなかった。
泣いて悲しむ婚約者を慰めるためにとった自分の行動で、最愛の恋人が傷ついている。
この行為はその裏返しなのだと、解っていたから。
…それに、ぐっと後頭部を引き寄せられて唇を塞がれて感じる、
とろけるような快感にはとても抗うことができないのだ。

「ん、ん…、ふぁ、んっ」
「坊ちゃん、目が蕩けてきましたね…」
「だって、気持ちいい、から」
「――っ、かわいい。できることなら貴方をこの腕に閉じ込めたまま、
 誰の目にも触れさせたくないです、坊ちゃん」
「…セバスチャ、」

塞がれた唇の中で絡められる舌に必死になって応えていると、
かちゃかちゃとベルトを外す音が耳に響いて、肌の上をするりと服が足元へ落ちてゆく。
今までの刺激で既に勃ち上がっていたシエルのものは、
急に外気に晒された刺激でふるりと震え、先端から透明な雫が零れた。


「忘れないでください。契約を交わしたあの日からずっと、貴方は私のものです」


右手を壁に押さえつけられ、吐息が触れる距離で囁かれた言葉に全身をぞくりと快感が駆け抜ける。
悪魔はそんなシエルを見てほんの少しだけ口角を上げると、その長い指を小さな口へと突っ込んできた。
条件反射なのだろう、途端にその指に舌を絡めてしまうシエルの髪をひと撫でし、
そのままゆっくりと後孔を解してゆく。






改定履歴*
20110525 新規作成
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