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ご主人様のベッド -8-

「あっ、あ、…ひぅ、やっ!!」
「坊ちゃん、そんなに脚をばたつかせると舐めにくいですよ」
「だって…、んっ」

恥ずかしさを堪えて必死で下した『命令』の後に待っていたのは、それよりもずっと恥ずかしい行為だった。
先程から、セバスチャンは僕の下腹部に顔を埋めて僕のモノを手や舌でいいように扱いていて…
いかせろって言ったのは確かに僕だけど、こんな恥ずかしいことされるなんて聞いてない。

くちゅ、と濡れた音が耳に響く度にかぁっと身体が熱くなって、
それから逃れるように首を横に振れば、いつのまにか溜まっていた涙が頬を伝い落ちた。

「坊ちゃんのここは本当に可愛らしいです。つるんとしていて、真っ赤で震えていて…」
「セバスチャン、見るなってば」
「無理です、隅々まで舐めていかせて差し上げますからね。ここも…」
「!!!っばか、なに…ひゃあっ」

上半身を中途半端に起こして抗議をしていた僕の視界に映ったのは、
あろうことか性器の先端…を覆っている皮膚を唇で咥えてひっぱる執事の姿。
自分でもそんなにじっくり見たことなんてない部分を口で弄ばれている、
その事実がダイレクトに脳に伝わって、どうにかなってしまいそうだ。

「やめ、やめろ、や、だめ…っいく、いくって」
「どうぞ、出してください」
「っや、口離せ!」
「お気になさらず出してくださって構いません。
 先程できなかった分も全て飲み干して差し上げます」
「そういう問題じゃな…むり、も…、っや、あぁあっ!」

むり、だって言ってるのに。
なんとか離れようとしても腰は掴まれているしセバスチャンは口を離してくれないし。
出しちゃだめだと思っても、僕のものを包む大きなてのひらと
先端を舐める舌から与えられる快感は待ってくれない。
結局僕は、促されるままセバスチャンの口の中に射精してしまった。




もうどうしていいかわからなくて目を閉じて顔を腕で覆っても、
セバスチャンは直ぐにその腕を退かしてしまう。
からだに力が入らなくて、キスもされるがまま。いつもと違う、すこし苦い味がした。

「ごちそうさまでした、坊ちゃん」
「…しね、ばかあくま」

涙目で睨んでみてもどうやら効果はないようだ。
セバスチャンは僕の精一杯の抗議すらもあっさり聞き流し、口角を上げて微笑んでみせた。

「坊ちゃん、目が蕩けてます。なんて可愛らしい」
「も、からかうなって…」
「からかってなんかいません。ただ可愛くて。ここも」
「えっ、あ、や!」
「敏感になっているのですね。やっぱり可愛らしいです」
「おまえな…僕は男だぞ。可愛い可愛い言われても嬉しくなんてな…」

やけにあまったるい言葉への反論は、キスで塞がれて最後まで言わせてもらえなかった。
一度ふわりと離れて、それから、ゆっくりと食まれるようなやわらかい感覚。
先程の射精のせいか、からだにはまだ力がはいらなくて僕はそのまま、されるがままキスを受け入れる。
大きな手がまた僕の性器をゆるゆると扱きはじめるけれど、抵抗する気も削がれてしまった。
キスひとつでこんなにヒトを魅了してしまうなんて、こいつは本当に悪魔だ。

「っあ、ばか、また舐めるな…っ」
「ここ、私が剥いて差し上げますからね、坊ちゃん」
「むく…?」
「そう。ですが、急には痛いでしょうから、少しずつ慣らしてしましょう」
「…勝手に主人の股に擦り付ける割には、そういうところの気遣いはあるんだな」
「ええ。私は貴方を愛していますので、できるだけ痛みを感じさせたくないのです」

一度果てさせただけでは飽き足りないのか、また僕のものを咥えて弄っていたセバスチャンから
じっと見上げられて紡がれた言葉に、一瞬思考が止まる。
――『愛してる』?悪魔が?…僕を?

セバスチャンは、固まったまま言葉がでない僕を見てくすりと笑うと行為を中断した。
紅茶色の瞳がゆっくりと近づいてきて、…そうしてそのまま、覆いかぶさるようにして抱きしめられた。

「愛しています、坊ちゃん」
「…」
「貴方にお仕えしてから3年、やっとお伝えすることができました」
「……」
「坊ちゃん?」

きっと僕は、さっきからいろいろされたせいでおかしくなってしまったんだ。
じゃなきゃこんなに涙が零れるわけがない。悪魔の戯れのひとことなんかで、こんな――

「戯れでも冗談でもありませんよ」
「…っな、おまえ、僕の考えてること…!」
「私は、あくまで執事ですから」






改定履歴*
20110506 新規作成
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