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ご主人様のベッド -6-

「坊ちゃん、泣かないで。綺麗な目元が腫れてしまいますよ」
「誰のせいだ」
「はい…、私のせいですね」

優しい声を掛けられて、次に感じたのは頬をぺろりと舐められる感覚。
きっと涙を拭われたのだろう。本当に、とことん僕に甘い悪魔だ。
けれど、そのまま覆いかぶさられてきゅっと抱きしめられて梳くように髪を撫でられると、
さっきまでの焦っていた鼓動がゆっくりとおさまっていくのがわかった。
不本意ながら、僕はこの自分に甘い悪魔の体温と声がすき…みたいだ。

「…セバスチャン」
「はい?」
「どうしてわかったんだ?その…初めてって」

ようやく息が落ち着いたころ、先程から気になっていたことを聞いてみた。
だって当然だが僕はそんな精通のことまでセバスチャンに報告なんかしてないのに、
どうしてそんなことまで把握してるのかと思うと気になって仕方なくて…。
まさか毎日寝室を覗き見されていたのだろうか。そう思うと怖すぎる。

「嗚呼、においですよ。私が貴方にお仕えして3年、雄のにおいは一度たりともしませんでしたから」
「な…」

ところが、返ってきた答えはそれよりもずっとずっと、変態なものだった。
においって何だ。においなんかでわかるのか?ていうか、仕えてから3年って、
こいつはそんなに前から僕のことをそういう目で見てたのか??
もう何かあまりの衝撃に言葉すら出ない。
でもそんな僕の気持ちなんかお構いなしに目の前の馬鹿悪魔は笑顔で言葉を続けた。

「貴方のからだはにおいがなくて、すぐに周りのもののにおいがうつるのです。
 チョコレートやミルクティ、それから花のにおいがする貴方は本当に可愛らしくて、
 抱きしめる度その場でたべてしまいたいのを我慢するので大変でした。
 今日まで我慢した私を褒めてほしいくらいです」
「たべて…って、え、ちょ、あの」
「そう。意味はもう、わかりますね?」
「っわからない!わからないってば!」
「坊ちゃん、嘘はいけませんね。…まぁ、まずは下拵えから」
「わぁ!やめ…」

僕に覆いかぶさっていたセバスチャンとの距離が、ぐっと近くなる。
思わず目を瞑れば、思ったとおり唇を塞がれた。

ニ、三度軽くついばむようなキスをされたかと思うと、セバスチャンは
そのまま僕の胸元へと顔をずらして、器用に夜着のボタンを口で外していくんだ。
それに気付いてやめさせようと肩を手で押してもびくともしない。

あっという間に肌蹴させられた僕のからだを、セバスチャンのあたたかな舌が滑る。
胸の突起を甘噛みされて自分のものとは思えない声が出て、
折角止まっていた涙がまたじわりと滲んできた、気がした。
そしてその向こうに見えるのは、僕の下腹をつうっと指先でなぞるセバスチャンの姿。

「…何だ」
「いえ、白いおなかに精液がべっとりついている姿、とっても可愛いなと思いまして…」
「!!っ変なこと言うな馬鹿悪魔!それに、べとべとしてきもちわるい、もう早くタオルで拭け」
「嗚呼、それは失礼いたしました。すぐに清めて差し上げますからね」






改定履歴*
20110502 新規作成
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